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Blu-ray Disc ── HD DVD との規格戦争を制した青紫色レーザーの光ディスク

HD DVD のケースと Blu-ray Disc のケースを並べ、それぞれのロゴを比べた写真
出典Jason Curtis, Museum of Obsolete Media (Wikimedia Commons) · CC BY-SA 4.0 · Commons で見る ↗

メタデータ

日付
年代
2000s
Tier
T1
出典数
13
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00
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Blu-ray Disc(ブルーレイディスク、BD) は、波長405nm の青紫色レーザーで読み書きする、CD や DVD と同じ直径12cm の光ディスクである。2002年2月に9社が基本仕様の策定を発表し、日本では2003年4月にソニーが最初の BD レコーダーを発売した。映画ソフトと再生専用プレーヤーがそろったのは2006年6月の米国である。DVD と違い、Blu-ray は発売後に東芝などの HD DVD と規格を争い、決着は2008年2月までかかった。

時期出来事
2002年2月19日9社が Blu-ray Disc の基本仕様の策定を発表
2003年4月10日ソニーが BD レコーダー BDZ-S77 を日本で発売
2006年3月東芝が日本で HD DVD プレーヤーを発売
2006年6月米国でサムスン BD-P1000 と最初の映画ソフトが登場
2006年11月Blu-ray を再生できる PlayStation 3 が発売
2008年1月4日ワーナー・ブラザースが Blu-ray への一本化を表明
2008年2月19日東芝が HD DVD 事業の終了を発表
2015年5月Ultra HD Blu-ray(4K)の仕様が完成
2025年2月ソニーが録画用 BD メディアの生産を終える

2002年、9社の発表

日立製作所が掲載している2002年2月19日の共同発表によると、日立、LG 電子、松下電器産業、パイオニア、フィリップス、サムスン電子、シャープ、ソニー、トムソンの9社が、次世代の大容量光ディスク録画規格「Blu-ray Disc」の基本仕様を共同で策定した。

項目2002年の発表の値
レーザー波長405nm(青紫色)
対物レンズの開口数(NA)0.85
光の透過する保護層0.1mm
トラックピッチ0.32µm(DVD のほぼ半分)
容量片面1層で最大27GB
映像の記録方式MPEG-2 トランスポートストリーム

波長の短いレーザーで光の点を小さくし、薄い保護層でディスクの傾きによる収差を抑えることで、DVD より密に記録する設計である。発表は、デジタルハイビジョン放送を2時間以上録画できることをうたい、片面2層で50GB 超を目指すとしていた。英語版ウィキペディアによると、この9社のグループは2004年10月4日に Blu-ray Disc Association(BDA)へ名を改めている。

日本では2003年、レコーダーから

最初の製品は日本の録画機だった。ソニーの2003年3月3日の発表によると、BS デジタルチューナーを内蔵した BD レコーダー BDZ-S77 を4月10日に発売し、希望小売価格は45万円(税別)だった。片面1層23GB のディスクに、BS デジタルのハイビジョン放送をおよそ2時間記録できた。ソニーは「世界初の BS デジタルチューナー内蔵ブルーレイディスクレコーダー」としている。

映画を売るための再生専用の規格と機械が出そろうのは、その3年後である。

HD DVD との規格戦争

DVD の規格争いは発売前の1995年に一本化で終わったが、青色レーザーの世代ではそうならなかった。IEEE Spectrum によると、東芝は別の規格 HD DVD を進め、Microsoft と Intel の支持も得た。2005年にも一本化の試みがあったが、どちらも譲らなかった。

先に店頭に出たのは HD DVD だった。IEEE Spectrum によると、東芝は2006年3月に日本で HD DVD プレーヤーを900ドル強相当で発売し、翌月には米国で799ドルと499ドルの2機種を出した。Blu-ray では、2006年6月にサムスンの BD-P1000 が最初のプレーヤーとして市場に出た。5月の予定から遅れての発売で、当初の価格は1,000ドルだった。英語版ウィキペディアによると、最初の Blu-ray の映画ソフトは2006年6月20日に発売された。

Blu-ray DiscHD DVD
主な推進企業ソニー、松下電器、フィリップス、サムスンなど東芝(Microsoft と Intel が支持)
最初のプレーヤー2006年6月、米国のサムスン BD-P10002006年3月、日本の東芝製
ゲーム機との関係PlayStation 3 が再生に対応Microsoft が Xbox と組み合わせる HD DVD プレーヤーを発売

※ IEEE Spectrum と PS3 の記事による。

2006年11月には、ソニー・コンピュータエンタテインメントの PlayStation 3 が日本と北米で発売された。Blu-ray の再生に対応し、欧州では青紫色レーザーダイオードの量産の遅れで発売が2007年3月にずれ込んでいる。英語版ウィキペディアは、PS3 が Blu-ray を支え、ソニーのより大規模な宣伝もあったとしている。一方 HD DVD の側では、Microsoft が年末に Xbox と組み合わせて使う HD DVD プレーヤーを出した。

2008年、ワーナーと東芝

均衡を崩したのは映画会社だった。Engadget が全文を載せた2008年1月4日の発表で、両方の規格でソフトを出していた Warner Bros. Entertainment は、高精細のタイトルを同年中に Blu-ray だけで出すと表明した。HD DVD での発売は2008年5月までとした。会長兼 CEO の Barry Meyer は、規格の混乱が続けば高精細ディスクの機会を逃しかねないと説明している。

IEEE Spectrum によると、映画会社はコピー防止の仕組みの点で Blu-ray を好むようになり、レンタル会社も HD DVD の扱いをやめると発表した。東芝は2008年2月19日、HD DVD のプレーヤーとレコーダーの開発・製造・販売をやめると発表した。2008年3月末までの事業停止をめざし、すでに HD DVD 製品を持つ利用者へのサポートは続けるとした。社長の西田厚聰は、いわゆる次世代規格戦争を続けることの長期的な影響を検討した結果、早い決断が市場の発展にとって最善だと判断したと述べている。

4K の Ultra HD Blu-ray

Blu-ray の規格は4K 映像にも延びた。BDA は2015年5月12日、Ultra HD Blu-ray の仕様が完成したと発表し、新しいロゴも公表した。What Hi-Fi? によると、3840×2160 の解像度、HDR(ハイダイナミックレンジ)、高いフレームレートに対応し、メーカーは7月からライセンスを受けられた。従来の Blu-ray ディスクも再生できる。

最初の対応機は日本で出た。AV Watch によると、パナソニックは Ultra HD Blu-ray の再生に対応した世界初の BD プレーヤー/レコーダーとして「DMR-UBZ1」を2015年11月13日に発売し、店頭予想価格は40万円前後だった。発表の時点では、対応ソフトの発売時期はまだ決まっていなかった。

録画用メディアの終わり

2020年代に入ると、記録する側から撤退が進んだ。PHILE WEB によると、パナソニックは録画用 BD メディアの生産を2023年2月に終えていた。ソニーは2025年1月23日、ブルーレイディスクメディア、録音用ミニディスク、記録用 MD データ、ミニ DV カセットの全モデルの生産を2025年2月で終えると発表し、後継機種はないとした。

さらにソニーは2026年2月9日、ブルーレイディスクレコーダーの全モデルの出荷を2026年2月以降順次終えると発表した。AV Watch によると、ソニーは動画配信サービスの普及や見逃し配信の増加で録画の需要が大きく減ったことを理由に挙げ、プレーヤーは今後も生産を続けるとしている。

青紫色レーザーの光ディスクは、規格戦争に勝ったあと、ゲーム機と映画ソフトの媒体として残り、録画の用途からは退きつつある。同じ時代の機器は 半導体・ハードウェアの年表 を参照。

よくある質問

ブルーレイはいつから発売されたのですか。
日本では2003年4月10日にソニーが BD レコーダー BDZ-S77 を発売しました。米国では2006年6月にサムスンの BD-P1000 が最初の Blu-ray プレーヤーとして発売され、同じ月に最初の映画ソフトが出ています。
Blu-ray と HD DVD の規格戦争はどう決着したのですか。
2008年1月4日にワーナー・ブラザースが高精細のソフトを Blu-ray だけで出すと発表し、東芝は2月19日に HD DVD のプレーヤーとレコーダーの開発・製造・販売をやめると発表しました。
ブルーレイの容量はどれくらいですか。
2002年の発表では、片面1層で最大27GB でした。2003年のソニーの BDZ-S77 が使ったディスクは片面1層23GB です。
ソニーはブルーレイから撤退したのですか。
録画用のブルーレイディスクメディアは2025年2月に生産を終え、レコーダーは2026年2月以降順次全機種の出荷を終えると発表しました。プレーヤーについては今後も生産を続けるとしています。

出典

  1. 一次資料Large Capacity Optical Disc Video Recording Format "Blu-ray Disc" Established — Hitachi, Feb 19, 2002

    9社による基本仕様の策定、405nm・NA0.85・0.1mm の保護層、片面1層で最大27GB、トラックピッチ0.32µm、MPEG-2 TS

    取得日: 2026-10-24

  2. 一次資料世界初BSデジタルチューナー内蔵ブルーレイディスクレコーダー 発売 — ソニー, 2003年3月3日

    BDZ-S77、4月10日発売、希望小売価格45万円(税別)、片面1層23GB、最大36Mbps

    取得日: 2026-10-24

  3. 二次資料The Consumer Electronics Hall of Fame: Samsung BD-P1000 — Brian Santo, IEEE Spectrum, Jan 3, 2019

    2006年3月の東芝の HD DVD プレーヤー、6月のサムスン BD-P1000(当初1,000ドル)、スタジオとレンタル各社の Blu-ray 支持、2008年の東芝撤退

    取得日: 2026-10-24

  4. 二次資料Warner goes Blu-ray exclusive — Darren Murph, Engadget, Jan 4, 2008

    ワーナーが高精細タイトルを Blu-ray だけで出すと発表、2008年5月までは両規格で発売。発表文の全文を掲載

    取得日: 2026-10-24

  5. 一次資料Toshiba Announces Discontinuation of HD DVD Businesses — Toshiba, Feb 19, 2008

    HD DVD のプレーヤー・レコーダーの開発・製造・販売の終了、2008年3月末をめどに事業を停止、既存利用者へのサポート継続

    取得日: 2026-10-24

  6. 二次資料Ultra HD Blu-ray disc specification and logo are official — Max Langridge, What Hi-Fi?, May 12, 2015

    3840×2160、HDR、高フレームレート、7月からライセンス、従来の Blu-ray との下位互換

    取得日: 2026-10-24

  7. 二次資料世界初Ultra HD Blu-ray再生対応BDレコーダ「DMR-UBZ1」 — AV Watch, 2015年10月5日

    パナソニックの DMR-UBZ1 を11月13日に発売、店頭予想価格40万円前後、発表時点で UHD BD ソフトの発売時期は未定

    取得日: 2026-10-24

  8. 二次資料ソニー、ブルーレイディスクメディアやMD/ミニDV全モデルの生産を25年2月に終了 — PHILE WEB, 2025年1月23日

    パナソニックも2023年2月に録画用 BD メディアの生産を終了

    取得日: 2026-10-24

  9. 二次資料ソニー、ブルーレイディスクレコーダ出荷終了、2月以降順次。「後継機種はない」 — AV Watch, 2026年2月9日

    終了の理由(動画配信の普及などによる録画需要の減少)と、プレーヤーの生産継続

    取得日: 2026-10-24

  10. 三次資料Blu-ray — Wikipedia

    2004年10月4日の BDA への改称、2006年6月20日の最初のソフト、PS3 の役割

    取得日: 2026-10-24

最終更新:

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