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Microsoft
1975年に Bill Gates と Paul Allen が Altair 8800 向け BASIC の販売を目的に設立。1981年の IBM PC への MS-DOS 供給と、その他互換機メーカーへの並行ライセンスにより、1990年代を通じて PC OS とオフィスソフトウェアの両方を実質的に独占した。2014年の Satya Nadella 就任以降、クラウド(Azure)と OpenAI 出資による AI 軸への大規模な転換を遂げ、2024年時点で世界時価総額一位を競う企業の一つ。
組織情報
- 設立
- 1975
- 状態
- 稼働中
- 存続
- 51 年
- 関連事象
- 13
- 名称
- ENMicrosoft CorporationJAMicrosoft
関連する出来事
- 1975年4月4日Microsoft 設立Bill Gates と Paul Allen が、Altair 8800 用の BASIC 言語を販売するためにアルバカーキで設立。当初の社名は「Micro-Soft」(ハイフン入り)。一年後の Altair BASIC 海賊版蔓延に対する Bill Gates の公開書簡(1976年「ホビイストへの公開書簡」)は、商用ソフトウェアという概念の確立に向けた最初期の主張として、ソフトウェア産業史の象徴的文書となる。
- 1981年8月12日MS-DOS 1.0 ── IBM PC とともにMicrosoft が Seattle Computer Products から購入した 86-DOS(旧称 QDOS)に手を加え、IBM PC 用に PC DOS 1.0 として OEM 供給。同時に他の互換機メーカーには MS-DOS の名で販売する権利を Microsoft が保有し続けた。Bill Gates のこのライセンス戦略が、後の十数年にわたる PC OS 市場の独占を生んだ。
- 1985年11月20日Windows 1.0 発売MS-DOS 上で動作する Microsoft 初のグラフィカル環境。重なり合うウィンドウではなくタイル配置、限られた色数、専用アプリの少なさ ── 評価は厳しかったが、十年後の Windows 95 まで一貫して続く Microsoft の GUI 投資の出発点となった。Macintosh からの遅れは1年10ヶ月。
- 1989年8月Microsoft Office 初版 ── 統合スイートの誕生Microsoft が、Word、Excel、PowerPoint を一括で提供する Office for Macintosh を発売。当初は Mac 版が先行(Windows 版は1990年)。「文書・表計算・プレゼン」を単一の販売単位として束ねたこの戦略が、後の二十年にわたり企業向け生産性ソフトウェア市場を実質的に独占する基礎となった。
- 1990年5月22日Windows 3.0 ── 商業的に成功した最初の Windows重なり合うウィンドウ、Program Manager、仮想メモリ管理、VGA フルカラー対応。1980年代後半に IBM と共同開発していた OS/2 とは別路線として、Windows 3.0 は MS-DOS 上の GUI として独立に商業展開され、6ヶ月で200万本を売った。Microsoft が IBM との合弁から離脱して独自路線を確立する転機となる。
- 1995年8月24日Windows 95 発売32 bit プリエンプティブマルチタスキング、長いファイル名、プラグアンドプレイ、そしてスタートメニューとタスクバーという UI 配置 ── 多くの人にとって「PC とはこういうものだ」という観念が、この製品で固まった世代。Rolling Stones の Start Me Up を BGM とした巨額の広告キャンペーンと、深夜の販売開始に並んだ行列は、PC が家電となった文化的な瞬間として記憶される。発売初週で700万本を売った。
- 1998年5月米国 vs Microsoft ── 反トラスト訴訟米国司法省と20州が、Internet Explorer の Windows への統合を含むブラウザ市場における Microsoft の反競争的行為を理由に提訴。2000年に判決は会社の二分割を命じたが、上訴審で覆り、2001年に行動制限を中心とする和解が成立。Microsoft 解体は回避されたが、この訴訟は1990年代を支配した「Windows 中心」戦略から、より慎重な業界対応へ Microsoft を転換させた。
- 2001年11月Xbox 発売 ── Microsoft の家庭用ゲーム機参入Microsoft が初の家庭用ゲーム機 Xbox を発売。実質的に PC ハードウェア(Pentium III、NVIDIA GPU、ハードディスク)の派生で、後に Xbox Live(2002年)によるオンラインプレイの大衆化を主導することになる。PlayStation・任天堂の二強構造に三つ目の柱を加え、現在まで続く三社競争を確立した。
- 2010年2月Microsoft Azure 一般公開Microsoft が、2008年に発表していたクラウド計算サービスを Windows Azure として商用展開(後に「Microsoft Azure」と改名、2014年)。AWS の後追いとなる立ち位置から、企業向け既存ソフトウェア(Active Directory、Office、SQL Server)との統合を強みとして急成長し、2010年代後半には AWS に次ぐ世界二位のクラウド事業者に。Satya Nadella 体制(2014-)の核となる事業。
- 2012年10月TypeScript 1.0 公開 ── MicrosoftMicrosoft の Anders Hejlsberg(C# の主設計者)が率いるチームが、JavaScript に静的型システムを後付けする TypeScript を発表。JavaScript の上位互換として設計され、コンパイル結果は通常の JavaScript になる。2020年代に入り、大規模 Web フロントエンドの事実上の標準となり、React・Vue・Angular の主流ドキュメントが TypeScript 例示へと移行した。
- 2014年2月4日Satya Nadella、Microsoft CEO 就任Steve Ballmer の後任として、長年クラウド事業を率いてきた Satya Nadella が Microsoft の三代目 CEO に就任。Windows と Office に依存した1990-2000年代の戦略から、Azure クラウドへ軸足を移し、Linux サポート、オープンソース受容(GitHub 買収、2018年)、OpenAI への大規模投資(2019年以降)へと方針を切り替えた。在任10年で Microsoft の時価総額は約3000億ドルから3兆ドル超へと十倍以上に拡大。
- 2018年10月Microsoft が GitHub を75億ドルで買収Microsoft が、開発者向けコード共有・コラボレーションサービス GitHub を株式交換で買収完了。長年「オープンソースは知的所有権の盗難」と論じていた1990年代の Microsoft からの完全な路線転換を象徴する取引。GitHub は買収後も独立運営を継続し、2021年の Copilot 公開、2023年の Copilot Chat 等で AI 統合プラットフォームへと進化した。
- 2019年7月Microsoft が OpenAI に10億ドル投資Microsoft が OpenAI と独占的なクラウドパートナーシップを結び、10億ドルの投資を発表。当時の OpenAI はまだ GPT-2 を発表したばかりの研究機関だったが、この提携は2022-2023年の生成AI ブーム以後の業界構造を決定づける一手となる。2023年1月には100億ドルの追加投資、Bing への GPT-4 統合(2023年2月)を経て、Microsoft は AI 競争での主導的立場を確立した。