詳述 · 122件の出来事

AIの歴史

人工知能という呼び名は1956年の夏、ダートマスの会議で生まれた。記号、論理、エキスパートシステムが順に主役を譲り、ニューラルネットが二度の冬を経て返り咲く。Transformer の登場、 ChatGPT 公開、 Anthropic と OpenAI の対立、 EU AI Act、 ノーベル賞、 AI の軍事利用、 DeepSeek-R1 ショック ── 楽観と幻滅と地政学が同時進行する七十年を辿る。

1950年代

1950年代、 AI はまず問いと名前を得て、 すぐに学ぶ機械の最初の実例を持った。 Turing は考える機械という問いを文字だけの模倣ゲームに置き換え、 論文を学習する機械の構想で閉じた。 McCarthy らの申請書が分野に呼び名を与え、 1956年夏のダートマスの集まりは成果よりも研究者の網を残す。 Rosenblatt のパーセプトロンは誤るたびに重みを直し、 Samuel のチェッカーは自己対戦で作者より強く指すようになった。 誤差で重みを直すという骨格は、 のちの深層学習まで受け継がれる。

  1. チューリングテストの模式図。壁で隔てられた計算機 A と人間 B が、それぞれ紙に書いた答えを質問者 C に渡している
    Schoeneh (Wikimedia Commons) · CC0 · Commons ↗

    Alan Turing が1950年10月、哲学誌 Mind(第59巻236号、433〜460ページ)に発表した論文「Computing Machinery and Intelligence」で提案した判定法。Turing は「機械は考えられるか」という問いを、語の意味を詮索するのではなく、質問者が文字だけのやり取りで相手を見分けられるかという「模倣ゲーム」に置き換えた。論文は、約50年後には記憶容量10の9乗程度の計算機が、平均的な質問者に5分間の質問で正しく見分けられる確率を70%以下にさせるだろうと予想し、神学的反論から超感覚的知覚まで9つの反論に答え、学習する機械という構想で終わる。後年、2014年の Eugene Goostman(審査員30人の33%を欺いたと主催者が発表)や、2025年に GPT-4.5 が73%の割合で人間と判定されたとする研究など「合格」の主張が繰り返されたが、試行の規模や条件をめぐって評価は分かれている。

    関連人物
    アラン・チューリング
    関連用語
    大規模言語モデル
    登場する年表
    IT全史 ── 計算機が世界を編み変える

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  2. John McCarthy(スタンフォード大学)── 「artificial intelligence」の命名者
    null0 (Wikimedia Commons, via Flickr) · CC BY-SA 2.0 · Commons ↗

    1955年8月31日付の助成申請書で John McCarthy・Marvin Minsky・Nathaniel Rochester・Claude Shannon の4名が「artificial intelligence」という語を掲げ、翌1956年夏、ニューハンプシャー州ダートマス大学で研究集会が開かれた。「2ヶ月・10人」は申請書の計画であって実際の名簿ではなく、参加者は入れ替わり制、日々のセッションは3〜8人程度だった。具体的な技術的成果よりも、この分野の独立した呼称と研究者ネットワークを生んだことが歴史的意義となる。

    関連人物
    ジョン・マッカーシー · マーヴィン・ミンスキー · クロード・シャノン
    関連企業・組織
    IBM
    登場する年表
    IT全史 ── 計算機が世界を編み変える

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1960年代

1960年代、 AI は会話と移動という二つの実演を手にした。 ELIZA はキーワードを拾って言い換えるだけで、 理解されているという印象を話し手の側に生んだ。 応答を決めるスクリプトは、 差し替えのきくデータだった。 SRI の Shakey はカメラと距離計で周囲を見て、 無線でつながる計算機が行動を計画し、 そこから経路探索の A* と行動計画の STRIPS が生まれる。 どちらも ARPA が資金を出す研究の産物だったが、 Shakey の計画はのちに Lighthill 報告の批判と DARPA の方針転換に打たれ、 次の十年の冷え込みへつながる。

  1. MAD-SLIP で書かれた ELIZA 原典ソースコードの第1葉(DOCTOR スクリプト付き)
    Joseph Weizenbaum (via elizagen.org), Wikimedia Commons · CC0 · Commons ↗

    MIT の Joseph Weizenbaum が MAD-SLIP で書き、1966年1月の Communications of the ACM で発表した自然言語対話プログラム。ELIZA は処理系の名で、応答を決めるのは差し替え可能な「スクリプト」であり、最も有名なスクリプト DOCTOR がロジャース派の心理療法士を模した。入力からキーワードを拾い、分解規則と再構成規則で言い換えて返すだけの仕組みである。Weizenbaum は論文で、理解しているという印象は話し手自身が相手に知識や推論能力を投影した結果だと説明したうえ、のちに『Computer Power and Human Reason』(1976)でこの現象への警告を書いた。

    関連人物
    ジョセフ・ワイゼンバウム

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  2. 白黒写真の Shakey。台車の上に電子機器の箱、その上にテレビカメラと距離計、頂部に無線アンテナがあり、各部に英語の注記が付いている
    SRI International (Wikimedia Commons) · CC BY-SA 3.0 · Commons ↗

    スタンフォード研究所(SRI)の人工知能センターが1966年3月に始め、1972年まで続けた移動ロボットの計画。ARPA の資金で、Charles A. Rosen が発案し、Nils J. Nilsson、Bertram Raphael、Peter E. Hart が率いた。テレビカメラ・距離計・衝突検知器を積み、無線でつながった大型計算機が行動を計画した。SRI はこれを周囲を知覚して推論できた最初の移動ロボットと説明し、IEEE は2017年にマイルストーンに認定した。経路探索の A* 探索(1968年)、行動計画の STRIPS(1971年)、Hough 変換の改良(1972年)がここから生まれた。一方、1973年の Lighthill 報告がロボット研究を厳しく批判し、DARPA が資金を任務志向の研究へ移したことで SRI は打撃を受けたと、米国学術研究会議の歴史書は記している。

    登場する年表
    自動運転の歴史 · ヒューマノイドとAIロボットの歴史

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1970年代

  1. エディンバラ大学の実験ロボット Freddy II(1973年)── 手と視覚で部品を組み立てる装置。Lighthill 報告が厳しく批判したロボティクス研究の一例
    University of Edinburgh, School of Informatics, Freddy II Project · CC BY 4.0 · Commons ↗

    英国科学研究評議会(Science Research Council)の依頼で James Lighthill がまとめた AI 研究の評価報告(1972年7月付、1973年公表)は、「この分野のどの部分においても、これまでの発見は当時約束された大きな成果を生み出していない」と結論づけた。報告は英国の学界と助成機関の AI への信頼を大きく損ない、その状態は10年近く続いた。米国では、Mansfield 修正条項(1969年)が国防総省の基礎研究支援を軍事目的に直結するものへ絞り、DARPA は音声理解研究(SUR)計画(1971〜76年)を後継なしで終えた。Lighthill 報告は米国でも国防総省による AI 計画の再評価を促している。1974年から1980年ごろまでのこの縮小期が、のちに「第一次 AI 冬」と呼ばれるようになった。ただし歴史家 Thomas Haigh は、研究者コミュニティ自体はこの間も拡大していたとして、この呼び方に異を唱えている。

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1980年代

1980年代、 AI は研究室から産業と国家計画へ出た。 DEC の R1 は1980年1月から注文の構成を実務でこなし、 企業は専門家の判断を規則にする仕組みへ投資した。 通商産業省は1982年に第五世代計画を始め、 米英欧は脅威とみて対抗計画を立てる。 1987年ごろには Lisp マシンの売れ行きが崩れ、 人が規則を書く方式は保守の重さと脆さを露わにして二度目の冬へ向かう。 一方、 誤差逆伝播法は隠れユニットが特徴を自分で表すことを示し、 ベル研究所の畳み込みネットワークは郵便番号を読んだ。 規則ではなくデータから学ぶ道が次へ渡された。

  1. Computer History Museum に展示された Symbolics 3620 と LMI Lambda の Lisp マシン ── エキスパートシステム全盛期を支えたハードウェア
    Jason Riedy (Wikimedia Commons) · CC BY 2.0 · Commons ↗

    専門家の知識を if-then の規則として書き込み、推論エンジンがそれをたどって専門家並みの助言を出す AI プログラム、エキスパートシステムが1980年代に産業界へ広がった。源流は1960年代半ばに Stanford で Lederberg と Feigenbaum が始めた化学の DENDRAL で、1970年代の MYCIN(感染症の抗菌薬選択の助言)が形を整えた。MYCIN は1979年の JAMA の評価で、髄膜炎10症例の処方の65%が外部専門家から容認できると評価された。Carnegie Mellon の McDermott が DEC と作った R1(社内名 XCON)は、1980年1月から VAX-11/780 の注文の構成に実務で使われた。日本では通商産業省が1982年に第五世代コンピュータ・プロジェクトを始め、ICOT が知識情報処理を目指して並列推論マシンを開発した(11年間で約540億円、1992年度で終了)。1987年ごろ Lisp 専用機の市場が崩れ、保守の重さと脆さが露わになったエキスパートシステムのブームは第二の AI の冬へ向かった。

    関連用語
    深層学習
    登場する年表
    AIと医療の歴史

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  2. 通商産業省が1982年度に始めた国家研究開発計画。1982年4月に新世代コンピュータ技術開発機構(ICOT)が設立され、「知識情報処理を指向した新しいコンピュータ技術の研究開発」を目標に、並列推論マシン PIM、並列論理型言語 KL1、OS の PIMOS などを開発した。1993年3月に終了し、国の最終評価は当初目標を達成したと結論した。海外では脅威と受け止められ、米国の MCC や DARPA の戦略計算計画、英国の Alvey 計画、欧州共同体の Esprit が並行して動いた。成果は ICOT フリーソフトウェアとして公開されたが、製品になったものは少なく、ICOT の所長を務めた内田俊一は、日本の計算機産業がその後 PC とネットワークの時代に出遅れたと振り返っている。

    登場する年表
    AIと社会の歴史

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1990年代

1990年代、 IBM の研究所では、 人が書いた知識より結果やデータに機械を学ばせる試みが続いた。 統計的機械翻訳はカナダ議会の英仏対訳から単語の対応を確率として学び、 TD-Gammon は自分自身との対局の勝敗だけから局面の評価を覚えて、 人間の序盤の定跡を書き換えた。 一方、 1997年に世界王者 Kasparov を破った Deep Blue は、 専用チップによる膨大な探索と、 大半を人手で調整した評価関数の機械だった。 学ぶ機械と探す機械が並んだ十年は、 自己対戦で学ぶ AlphaGo と、 対訳データで訳すニューラル翻訳へ道を残した。

  1. 夕暮れのニューヨーク州ヨークタウンハイツ、IBM トーマス・J・ワトソン研究所の湾曲したガラス張りの建物
    Simon Greig (Wikimedia Commons) · CC BY 2.0 · Commons ↗

    IBM トーマス・J・ワトソン研究所の Peter F. Brown、Fredrick Jelinek、Robert L. Mercer ら8人が、1990年6月の Computational Linguistics(16巻2号)に発表した論文「A Statistical Approach to Machine Translation」。言語モデルと翻訳モデルの確率の積を最大にする訳を探すという枠組みで、カナダ議会の英仏対訳の議事録(Hansard)から約300万組の文対を取り出して学習させた。仏→英の73文の実験では、著者の基準で48%が妥当な訳となり、修正に要するキー操作は一から打つ場合より約60%少なかった。規則を書く代わりに対訳データから学ぶこの方式は、2006年の Google の統計的機械翻訳を経て、2016年のニューラル機械翻訳へ引き継がれた。

    関連人物
    クロード・シャノン
    関連企業・組織
    IBM

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  2. 初期配置に駒を並べたバックギャモン盤。赤と黒の駒、2組のサイコロ、ダイスカップ、ダブリングキューブが置かれている
    Ptkfgs (Wikimedia Commons) · Public domain · Commons ↗

    IBM トーマス・J・ワトソン研究所の Gerald Tesauro が開発したバックギャモンのプログラム。ニューラルネットワークが自分自身と対局し、Richard Sutton の時間的差分学習 TD(λ) で勝敗の結果から局面評価を学んだ。1992年5月の Machine Learning 誌の論文は、知識を組み込まずに一から学んだネットワークが市販のプログラムを上回り、専門家の棋譜で訓練したネットワークをも超えたと報告した。2手先読みを加えた版は1992年のバックギャモン・ワールドカップで一流選手と38局を指して7点差の負けにとどまった。TD-Gammon の分析は序盤の定跡を書き換え、Sutton と Barto の教科書によれば、それに触発されたプログラム群が人間の大会の水準を大きく引き上げた。手法は後に IBM Watson の賭け金戦略にも応用された。

    関連企業・組織
    IBM
    関連用語
    強化学習 · ニューラルネットワーク · 誤差逆伝播法

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2000年代

2000年代、 AI は家庭と道路に出る一方、 学習の素材であるデータが問われ始めた。 ルンバは地図を作らず、 ぶつかっては向きを変えて床を覆った。 DARPA の砂漠の競技は2004年に完走ゼロ、 2005年には Stanley が学習した知覚で走りきる。 2006年、 Hinton らは深い網を層ごとに訓練する道を示す。 ImageNet は世界の作業者の手で320万枚の画像を仕分け、 Netflix Prize が公開した評価は、 匿名化しても個人に結びつくと示された。 ImageNet のコンテストと Google の自動運転チームが次の十年へ続く。

  1. 初代ルンバ。灰色の円形の本体に黒いバンパーが付き、S・M・L の部屋の大きさを選ぶボタンが並ぶ
    Larry D. Moore (Wikimedia Commons) · CC BY 4.0 · Commons ↗

    米 iRobot が2002年9月18日に米国で発表したロボット掃除機。最初の製品名は Roomba Intelligent FloorVac で、希望小売価格は199.95ドル、Brookstone・The Sharper Image・Hammacher Schlemmer の3社で発表週からオンライン販売、10月から店頭に並んだ。iRobot はこれを米国で最初の自動床掃除機と称した。MIT 人工知能研究所出身の Rodney Brooks・Colin Angle・Helen Greiner が1990年に興した会社の製品で、赤外線のセンサーで段差を避け、壁沿いに進みながら床を掃く。iRobot の発表では、2004年10月に累計100万台、2006年5月に200万台を超えた。日本では2004年に総代理店経由で発売された。その後、家庭の間取りを地図にするモデルの登場とともにデータの扱いが問われ、Amazon による買収は2024年1月に断念、iRobot は2025年12月に連邦破産法11条の手続きに入り、2026年1月に製造委託先の中国 Picea の傘下に入った。

    関連企業・組織
    Amazon
    登場する年表
    半導体・ハードウェアの歴史

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  2. 2005年の DARPA グランド・チャレンジに出たスタンフォード大学の Stanley。青いフォルクスワーゲン Touareg の屋根に5台のレーザー距離計が並ぶ
    DARPA (Wikimedia Commons) · Public domain · Commons ↗

    米国防高等研究計画局(DARPA)が賞金を懸けて開いた無人自動車の競技。2004年3月13日の第1回は、カリフォルニア州バーストーからネバダ州プリムまでの142マイルのコースで15台が走ったが完走はなく、DARPA によれば最も進んだ車でも7.5マイルで、100万ドルの賞金は持ち越された。2005年10月8日の第2回では195チームが登録し、23台が出走して5台が132マイルを完走、スタンフォード大学の「Stanley」が6時間53分58秒で優勝し200万ドルを得た。Sebastian Thrun が率いたチームは、フォルクスワーゲン Touareg にレーザー距離計・カメラ・GPS を積み、機械学習と確率的推論で走路を判断させた。2007年には市街地を模したアーバン・チャレンジが開かれた。2010年に Google が公表した自動運転車の開発チームには、これらの大会の中心人物が集まっており、のちの Waymo につながった。

    関連企業・組織
    Google · Intel
    関連用語
    教師あり学習
    登場する年表
    自動運転の歴史

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2010年代

2010年代、 AI の主役は人が書く規則や特徴量から、 データで学ぶニューラルネットへ移った。 単語は足し引きできるベクトルとして学ばれ、 画像認識で深層学習が抜け出し、 近道の接続で百層超の網も訓練できた。 翻訳はニューラル化し、 Transformer と BERT、 GPT が続く。 囲碁では十年先とされた勝利が自己対局で早まった。 職の半分近くが機械に代わりうるという推計が米日で出回り、 運転支援の使用中に死亡事故が起き、 日本は学習のための複製を許諾不要とした。 十年の終わり、 OpenAI は自らのモデルの公開をためらう。

  1. Jeopardy! 対戦の解答席の再現展示。中央の Watson の席に7万7147ドル、左右の席に2万4000ドルと2万1600ドルが表示されている
    Atomic Taco (Wikimedia Commons) · CC BY-SA 2.0 · Commons ↗

    IBM の質問応答システム Watson が、米国のクイズ番組 Jeopardy! で歴代屈指の王者 Ken Jennings と Brad Rutter を破った対戦。2010年12月14日に IBM と番組が発表し、2011年1月にニューヨーク州ヨークタウンハイツの IBM 研究所で収録、2月14・15・16日の3夜に2試合分が放送された。Watson はインターネットに接続せず、90台のサーバ・2,880コアで DeepQA ソフトウェアを動かし、2試合合計で7万7147ドルを獲得して Jennings(2万4000ドル)と Rutter(2万1600ドル)を上回った。賞金は1位100万ドルで、IBM は全額を慈善団体に寄付すると発表していた。IBM は直後から医療への応用を打ち出したが、IEEE Spectrum は MD Anderson がんセンターが6200万ドルを費やした事業を2016年に打ち切ったことなどを挙げて期待に届かなかったと報じ、2022年1月21日、IBM は Watson Health のデータ・分析資産を投資会社 Francisco Partners に売却する契約を発表した。

    関連企業・組織
    IBM

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  2. EVT.021T1iPhone 4S と Siri ── 音声アシスタントを載せた最初の iPhoneiPhone の歴史携帯電話・スマートフォンの歴史詳細を読む →
  3. AlexNet のネットワークアーキテクチャ図
    Daniel Voigt Godoy (Wikimedia Commons) · CC BY 4.0 · Commons ↗

    Toronto 大学の Alex Krizhevsky・Ilya Sutskever・Geoffrey Hinton が「SuperVision」名義で投稿し、画像認識ベンチマーク ILSVRC 2012 の分類タスクでトップ5エラー率 15.3% を記録した(供給データのみの投稿は 16.4%)。同チーム以外で最良だったのは東京大学 ISI の従来手法で 26.2%。約6000万パラメータの畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を NVIDIA GTX 580(3GB)2枚で5〜6日学習させたこのアーキテクチャは、のちに筆頭著者の名から「AlexNet」と呼ばれるようになる。これ以降、コンピュータビジョンの主流は手作業の特徴量設計から深層学習へ移った。

    関連人物
    ジェフリー・ヒントン · イリヤ・サツケバー
    関連企業・組織
    NVIDIA
    関連用語
    深層学習 · GPU · ニューラルネットワーク
    登場する年表
    IT全史 ── 計算機が世界を編み変える · 半導体・ハードウェアの歴史

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  4. EVT.024T1フレイ&オズボーン「雇用の未来」── 米国の雇用の47%が「高リスク」とされた論文AIと社会の歴史AIと雇用の歴史詳細を読む →
  5. EVT.025T1SAE J3016 ── 自動運転レベル0〜5の定義自動運転の歴史詳細を読む →
  6. EVT.028T1野村総研「日本の労働人口の49%が代替可能」── 日本の「AI に仕事を奪われる」論の出発点AIと社会の歴史AIと雇用の歴史詳細を読む →
  7. EVT.031T1Google が TPU を公表 ── 機械学習のための自社製チップ半導体・ハードウェアの歴史詳細を読む →
  8. EVT.033T1アシロマ AI 原則 ── 「AI safety」を23か条に書いた会議AIと社会の歴史詳細を読む →
  9. EVT.040T1GPT-2 の公開見送り ── 段階的公開と AI の公開規範AIと社会の歴史詳細を読む →

2020年代

2020年代、 AI は研究の話題から、 社会の諸制度が応答を迫られる相手になった。 ChatGPT が生成 AI を家庭と学校と職場へ運ぶと、 各社は対話モデルを競って出し、 学校の禁止は数か月で撤回され、 新聞社や作家は学習を法廷に持ち込み、 脚本家は AI の扱いを協約に書かせた。 モデルは画面を操りコードを書くエージェントになり、 数学オリンピックで金に届く。 その電力のために原子炉が呼び戻され、 米国の規制は義務から任意へ振れ、 中国の安価なモデルと軍事利用、 輸出管理が AI を地政学の中心に置いた。

  1. OpenAI (Wikimedia Commons) · Public domain (below threshold of originality) · Commons ↗

    OpenAI の1750億パラメータの言語モデル。論文「Language Models are Few-Shot Learners」は2020年5月28日に arXiv へ投稿され、6月11日にはこのモデル群を動かす API が順番待ち制のプライベートベータとして公開された。GPT-2(15億パラメータ)の100倍を超える規模で、重みを更新せずプロンプト内の数例だけで翻訳・質問応答・穴埋め・3桁の算術・単語の並べ替えをこなす「Few-shot」能力を示した。論文は NeurIPS 2020 の Best Paper Award 3本のうち1本に選ばれ、研究コミュニティの議論を大規模言語モデルのスケーリングへ集中させた。

    関連企業・組織
    OpenAI · Microsoft
    関連用語
    大規模言語モデル · Transformer · トークン

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  2. アリゾナ州チャンドラーで展示された Waymo の自動運転ミニバン(Chrysler Pacifica)。屋根の上にライダーを収めたドーム、車体の各所にセンサーが付いている
    Ee2mba (Wikimedia Commons) · CC BY-SA 4.0 · Commons ↗

    Alphabet 傘下の Waymo が2020年10月8日、アリゾナ州フェニックス都市圏の配車サービス Waymo One で、運転席に人が乗らない完全無人の乗車を一般の利用者に開放した。それまで完全無人の乗車は、秘密保持契約を結んだ初期利用者に限られ、2020年の乗車の5〜10%だった。源流は2009年に始まった Google の自動運転車プロジェクトで、DARPA の自動運転レースで勝ったチームの技術者が集められた。Waymo は2022年にサンフランシスコ、2023年にロサンゼルスへ無人運行を広げ、2026年3月には米国10都市で週50万回の有料乗車に達した。一方で、2025年12月にはスクールバスの停止表示を守らなかった問題でソフトウェアのリコールを届け出ている。日本では2025年から東京で試験走行を行い、2026年9月に GO・日本交通と2027年中の完全無人タクシー運行を目指すと発表した。

    関連人物
    ラリー・ペイジ · セルゲイ・ブリン
    関連企業・組織
    Google
    登場する年表
    AIと社会の歴史 · 自動運転の歴史

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  3. EVT.043T1テスラ FSD ── 「完全自動運転」と名乗るレベル2自動運転の歴史AIと社会の歴史詳細を読む →
  4. EVT.046T1ホンダ レジェンド ── 型式指定を受けたレベル3の市販車自動運転の歴史詳細を読む →
  5. EVT.048T1Tesla Optimus ── 着ぐるみから始まった人型ロボット計画ヒューマノイドとAIロボットの歴史詳細を読む →
  6. EVT.051T1百度 Apollo Go ── 中国で始まった完全無人の有料配車自動運転の歴史AIと社会の歴史詳細を読む →
  7. EVT.053T1「Théâtre D'opéra Spatial」── AI で作った絵が州フェアで1位になった日AIと社会の歴史AIと著作権の歴史詳細を読む →
  8. EVT.056T1ニューヨーク市の公立校が ChatGPT を遮断 ── そして4か月半後の方針転換AIと社会の歴史詳細を読む →
  9. EVT.057T1Getty Images 対 Stability AI ── 学習済みモデルは「侵害複製物」かAIと社会の歴史AIと著作権の歴史詳細を読む →
  10. EVT.058T1メルセデス・ベンツ DRIVE PILOT ── 米国で認められたレベル3自動運転の歴史詳細を読む →
  11. EVT.063T1AI 開発一時停止の公開書簡 ── GPT-4 超えの学習を6か月止めよAIと社会の歴史詳細を読む →
  12. EVT.064T1ゴールドマン・サックス「3億人分の雇用」推計 ── 生成 AI に「さらされる」とは何を意味したかAIと社会の歴史AIと雇用の歴史詳細を読む →
  13. EVT.066T1改正道路交通法とレベル4 ── 運転者のいない「特定自動運行」の解禁自動運転の歴史AIと社会の歴史詳細を読む →
  14. EVT.069T1IBM の「AI で7,800人分の採用を止める」発言 ── 大企業 CEO が初めて数字で語った AI 代替AIと社会の歴史AIと雇用の歴史詳細を読む →
  15. EVT.071T1ハリウッドの二重ストライキ ── 脚本家と俳優が AI の使い方を契約に書かせたAIと社会の歴史AIと雇用の歴史AIと著作権の歴史詳細を読む →
  16. EVT.072T1Cruise の運行停止 ── 引きずり事故と伝えられなかった事実自動運転の歴史AIと社会の歴史詳細を読む →
  17. EVT.074T1広島 AI プロセス ── G7 が合意した生成 AI の国際指針と行動規範AIと社会の歴史詳細を読む →
  18. EVT.075T1Bletchley AI 安全サミット ── 28か国と EU がフロンティア AI のリスクを認めたAIと社会の歴史詳細を読む →
  19. EVT.079T1New York Times 対 OpenAI ── 新聞社が生成 AI を著作権侵害で訴えるAIと社会の歴史AIと著作権の歴史詳細を読む →
  20. EVT.081T1AlphaGeometry ── 人の解答例なしでオリンピック幾何を解く AIAIと数学の歴史詳細を読む →
  21. EVT.083T1Klarna の AI アシスタント「700人分の仕事」── カスタマーサポートの置き換えと、人への揺り戻しAIと社会の歴史AIと雇用の歴史詳細を読む →
  22. EVT.084T1Figure AI ── OpenAI と組み、BMW の工場に入った人型ロボットの新興企業ヒューマノイドとAIロボットの歴史詳細を読む →
  23. EVT.087T1OpenAI の Superalignment チーム解散 ── 共同統括の退社と安全をめぐる対立AIと社会の歴史詳細を読む →
  24. EVT.088T1AlphaProof ── AI が国際数学オリンピックで銀メダル水準に届くAIと数学の歴史詳細を読む →
  25. EVT.090T1iPhone 16 と Apple IntelligenceiPhone の歴史携帯電話・スマートフォンの歴史詳細を読む →
  26. EVT.092T1カリフォルニア州 SB 1047 ── 最先端 AI の安全法案に知事が拒否権AIと社会の歴史詳細を読む →
  27. EVT.095T1Big Sleep ── AI エージェントが SQLite の未知の脆弱性を見つけるサイバーセキュリティの歴史詳細を読む →
  28. EVT.101T1Thaler 対 Perlmutter ── AI は著作者になれないと米控訴裁が判断AIと社会の歴史AIと著作権の歴史詳細を読む →
  29. EVT.102T1IEA「Energy and AI」── データセンターの電力は2030年に倍増へAIと社会の歴史詳細を読む →
  30. EVT.105T1AI 推進法の成立 ── 罰則なき「推進法」と AI 戦略本部AIと社会の歴史詳細を読む →
  31. EVT.106T1テスラのロボタクシー ── 監視員つきで始まった無人配車自動運転の歴史AIと社会の歴史詳細を読む →
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  36. EVT.115T1Amazon の1万4,000人削減 ── 「AI で社員は減る」と書いた CEO と、「理由は文化だ」という説明AIと社会の歴史AIと雇用の歴史詳細を読む →
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