T1
iPhone 5 ── 縦長画面、LTE、Lightning

メタデータ
- 日付
- 年代
- 2010s
- Tier
- T1
- 参照年表
- iPhone の歴史 · 携帯電話・スマートフォンの歴史
- 出典数
- 09
- 関連項目
- 02
iPhone 5 の発表は2012年9月12日(日本時間では13日)、予約受付は9月14日(金)、発売は9月21日(金)である。Apple のプレスリリースが挙げた初日の発売国は、米国・オーストラリア・カナダ・フランス・ドイツ・香港・日本・シンガポール・英国の9カ国で、日本は米国と同じ日に発売された。9月28日には、欧州を中心にニュージーランドを含む22カ国が続いた。
米国価格は2年契約付きで 16GB が199ドル、32GB が299ドル、64GB が399ドル。容量と価格の3段構えは前年までと変わらない。変わったのは本体の形と、使える回線と、そして ── いちばん議論を呼んだ ── 底面の端子だった。
iPhone 5 で何が変わったか
| iPhone 5(2012年) | それまで | |
|---|---|---|
| ディスプレイ | 4インチ Retina、1136 × 640 | 3.5インチ、960 × 640 |
| 縦横比 | ほぼ正確に 16:9 | 3:2 |
| 携帯回線 | LTE と DC-HSDPA | LTE 対応の iPhone は無かった |
| 筐体 | 厚さ 7.6mm の陽極酸化アルミニウム | iPhone 4 / 4S はガラスの背面 |
| チップ | A6 | A5 |
| 端子 | Lightning(8ピン、リバーシブル) | 30ピン Dock コネクタ |
| 同梱イヤホン | EarPods | 従来型の Apple イヤホン |
Apple 自身の比較では、iPhone 4S に対して18パーセント薄く、20パーセント軽く、A6 は CPU とグラフィックスの性能が最大2倍とされた。いずれも Apple の数字である。
横に広げず、縦に伸ばした画面
iPhone 4S の画面は3.5インチ・960 × 640 だった。iPhone 5 は4インチに広げたが、横幅の640ピクセルは据え置き、縦だけを1136ピクセルへ伸ばした。縦横比はほぼ正確に 16:9 になり、ホーム画面のアイコンは5段から6段(1段4個)に増えた。
幅を変えなかったので、本体の幅も細いままだった。その幅を捨てるのは、2年後、2014年の iPhone 6 である。
iPhone で初めての LTE
iPhone 5 は、LTE に対応した最初の iPhone である。Apple は LTE と DC-HSDPA への対応に加え、最大150Mbps のデュアルバンド 802.11n Wi-Fi をうたった。前年の iPhone 4S は LTE を持たず、最速の通信方式は最大14.4Mbps の HSPA+ だった。
Lightning ── 30ピン Dock コネクタの終わり
このページの題名にもなっている変化が端子である。2003年4月に Dock とともに登場した第3世代 iPod 以来、Apple の携帯機器は幅の広い 30ピン Dock コネクタ を使ってきた。スピーカー、目覚まし時計、カーキット、ホテルの客室のドック ── 9年分の周辺機器がこの形に合わせて作られていた。
iPhone 5 はこれを Lightning に置き換えた。Apple の日本語版プレスリリースは、従来のコネクタよりスマートで小さく、耐久性も向上したと説明し、リバーシブル形状であることを強調している。接点は8つで、表裏を気にせず差し込める。端子が小さくなった分、薄い筐体の中に余裕も生まれた。
代償を払ったのは周辺機器の側だった。Apple が用意した解決策は無償ではなく、別売のアダプタである。
- Lightning - 30ピンアダプタ: 米国29ドル。ケーブル付きの版は39ドル。発表当日の AppleInsider の記事によれば、Apple 自身の説明書きに、このアダプタではビデオ出力と iPod Out に対応しないと書かれていた
- Lightning - USB ケーブル: 米国19ドル
- アダプタの出荷は10月とされ、本体の発売より後だった
つまり発売日に iPhone 5 を手にした人は、手持ちのドックの多くにそのままでは差せず、アダプタを使っても全部の 30ピン周辺機器が動くわけではなかった。Lightning 端子はこの後11年使われ、EU の規制を背景に iPhone 15 が USB-C へ移る2023年まで続く。
EarPods
箱の中のイヤホンも新しくなった。EarPods で、Apple は耳になじむ形状と耐久性の向上をうたい、単体では29ドルで売られた。2012年の EarPods は本体底面の 3.5mm ジャックに挿すものだった ── そのジャックを4年後に取り去るのが iPhone 7 である。
予約200万台、3日で500万台
Apple は2012年9月17日、予約が24時間で200万台を超え、iPhone 4S の100万台という従来記録の2倍以上になったと発表した。9月24日には、発売から3日間で iPhone 5 が500万台以上売れたと発表し、需要が初期出荷分を上回ったため、予約分の多くは10月の出荷になるとも書いている。どちらも Apple 自身の数字で、地域別の内訳は示されていない。
地図の問題は iOS 6 のものだった
iPhone 5 には iOS 6 が載っていた。iOS 6 は Google の地図を使っていたマップを Apple 独自のものに置き換え、新しいマップはランドマークの位置違いや情報の少なさで広く批判された。発売の1週間後の2012年9月28日、Tim Cook は謝罪の公開書簡を出し、Computerworld によれば、改善までのあいだ App Store の Bing・MapQuest・Waze などの他社アプリを使うよう勧めた。
厳密にはこれはソフトウェアの失敗で、iOS 6 に更新した旧機種も同じ影響を受けた。しかし iPhone 5 と同時にやってきたため、多くの購入者にとっては一つの出来事として記憶された。
iPhone 5 の位置
Apple は2013年9月10日、後継の iPhone 5s と iPhone 5c を発表した日に iPhone 5 の販売を終えた。
一つ前の画面の転換は iPhone 4 の Retina ディスプレイを参照。シリーズ全体は iPhone の年表、企業については Apple にある。
よくある質問
- iPhone 5 はいつ発売されましたか。
- 発表は2012年9月12日(日本時間13日)、予約受付は9月14日、発売は9月21日です。初日の発売国は米国・オーストラリア・カナダ・フランス・ドイツ・香港・日本・シンガポール・英国の9カ国で、日本は第一陣に含まれていました。9月28日にはさらに22カ国で発売されています。
- iPhone 5 の発売時の価格はいくらでしたか。
- 米国では2年契約付きで、16GB が199ドル、32GB が299ドル、64GB が399ドルでした。Apple のプレスリリースは米ドル価格のみを示しています。
- Lightning コネクタは iPhone 5 から始まったのですか。
- はい。iPhone 5 と同じ2012年9月12日に発表された 8 ピンのコネクタで、裏表のないリバーシブル形状でした。それまでの 30 ピン Dock コネクタは2003年の第3世代 iPod から使われており、旧来のアクセサリをつなぐには別売の Lightning - 30ピンアダプタ(米国29ドル)が必要でした。
- iPhone 5 は LTE に対応していましたか。
- 対応していました。iPhone として初めて LTE を搭載した機種で、Apple は LTE と DC-HSDPA への対応をうたいました。前年の iPhone 4S は LTE に対応していません。
出典
一次資料Apple、iPhone 5を発表 — Apple Newsroom(日本), 2012年9月13日
日本を含む発売国、予約開始日、Lightning - 30ピンアダプタの別売
一次資料Apple Introduces New iPods — Apple Press Release, Apr 28, 2003
Dock を伴って登場した第3世代 iPod
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