人物 :: PERSON
ティム・クック
Apple の CEO(2011〜2026年)で、2026年9月1日から取締役会の執行会長。IBM に12年、Intelligent Electronics と Compaq を経て1998年に Apple へ入り、事業運営担当の上級副社長、COO を歴任した。2011年8月、Steve Jobs の辞任とともに CEO に就き、在任中に Apple Watch、AirPods、Apple Vision Pro と自社設計チップへの移行を指揮した。

プロフィール
- 生年
- 1960
- 存命
- 存命
- 在世
- 1960–
- 関連事象
- 03
- 名称
- ENTim CookJAティム・クック
ティム・クック(Tim Cook、 1960年生)は、 2011年8月から2026年8月まで Apple の最高経営責任者(CEO)を務め、 2026年9月1日からは同社取締役会の執行会長(executive chair)にある。 Apple の 2026年委任状説明書は、 2026年1月時点の年齢を65歳と記載している。 製品の発想で知られた Steve Jobs の後を、 供給網と事業運営の専門家が継いだという組み合わせが、 この人物を語るうえでの出発点になる。
IBM、 Intelligent Electronics、 Compaq
学歴はオーバーン大学の産業工学の学士と、 デューク大学の MBA(Fuqua Scholar)である。 2012年当時の Apple の公式経歴によれば、 職歴の最初の12年は IBM で、 最後は北米フルフィルメント担当ディレクターとして、 IBM のパーソナルコンピュータ部門の北米・中南米向けの製造と流通を率いた。 その後、 PC 販売店網を持つ Intelligent Electronics で再販部門の最高執行責任者を務め、 続く Compaq ではコーポレート資材担当副社長として同社の製品在庫の調達と管理全体を担った。
製造・流通・在庫という、 PC 産業のなかでも地味な部分を一貫して扱ってきた経歴である。
Apple の事業運営を担った13年
1998年、 事業運営担当の上級副社長として Apple に入った。 2002年に全世界の営業と事業運営を担う執行副社長、 2004年には Macintosh 部門の統括も兼ね、 2005年10月14日に最高執行責任者(COO)に任命された。 そのときの発表で Jobs は、 クックがすでに2年以上その仕事をしてきたので正式に認める時だと述べ、 二人は7年以上一緒に働いてきたとも述べている。
2011年の CEO 就任時の発表によれば、 COO としてのクックは全世界の営業と事業運営 ── 供給網の端から端までの管理、 営業活動、 すべての市場での保守とサポート ── を担当し、 Macintosh 部門も率いていた。
2011年8月の継承
2011年8月24日、 Jobs は取締役会に宛てた書簡で CEO を辞し、 "I strongly recommend that we execute our succession plan and name Tim Cook as CEO of Apple." と書いた。 取締役会は同日クックを CEO に指名し、 クックは取締役にも加わった。 取締役会を代表して Art Levinson は、 クックの13年にわたる勤務に触れている。 同年10月4日の iPhone 4S の発表会は、 CEO としてのクックが初めて新しい iPhone を紹介した場になった。
CEO としての15年
在任中の主な節目は次のとおり。 それぞれの詳細は各項にある。
| 年 | 出来事 | この人物との関わり |
|---|---|---|
| 2012 | iPhone 5 と自社製の地図 | 地図アプリの不出来について、 発売の翌週に公開書簡で謝罪 |
| 2014–15 | Apple Watch | 就任後初の新しい製品カテゴリ。 発表文で Mac・iPod・iPhone・iPad の系譜に置いた |
| 2016 | AirPods | ウェアラブル部門の柱の一つ |
| 2016 | FBI のロック解除要求への反対 | 下記 |
| 2017 | iPhone X と Face ID | 米上院議員がクック宛てに顔認証データについての質問状を送った |
| 2020 | Apple シリコン(M1) | Mac の Intel 製 CPU から自社設計チップへの移行 |
| 2024 | Apple Vision Pro | 「空間コンピューティング」と位置づけて紹介 |
Apple 自身は2026年4月の発表で、 クックの在任中に時価総額が約3,500億ドルから4兆ドルに、 年間売上高が2011会計年度の1,080億ドルから2025会計年度の4,160億ドル超に伸びたとしている。 サービス部門は年1,000億ドルを超える事業に育ち、 稼働中のデバイスは25億台を超えたという。 いずれも同社の数字である。
プライバシーをめぐる公開書簡
2016年2月16日、 Apple はクックの署名入りの "A Message to Our Customers" を公開した。 2015年12月のサンバーナーディーノ銃撃事件の捜査で、 米政府がセキュリティを迂回する iOS の作成を求めたことに対し、 書簡は "They have asked us to build a backdoor to the iPhone." と書き、 1789年の全令状法(All Writs Act)を根拠とする要求に反対した。 Apple の現在の公式経歴は、 クックがプライバシーを基本的人権として擁護してきたと記している。
執行会長へ
2026年4月20日、 Apple は2026年9月1日付でクックが取締役会の執行会長に、 ハードウェアエンジニアリング担当上級副社長の John Ternus が CEO になると発表した。 取締役会の全会一致による決定で、 15年間非常勤の会長を務めた Levinson は筆頭独立取締役に移った。 執行会長としてのクックは、 世界各国の政策担当者との対話を含む一部の業務を補佐するとされている。 発表のなかでクックは、 Apple の CEO であったことを "the greatest privilege of my life" と述べた。
現在の公式経歴によれば、 Apple 以外では Nike の取締役、 デューク大学の評議員などを務めている。
位置づけ
Apple 自身が在任期間の成果として挙げるのは、 新興市場を含む世界規模への拡大と、 サービス・ウェアラブル・自社設計チップによる事業構造の組み替えである。 売上と時価総額の数字は大きいが、 上に挙げたとおり、 いずれも同社が示したものである。
関連する出来事
よくある質問
- ティム・クックはいつ Apple の CEO になったのか
- 2011年8月24日です。Steve Jobs が CEO を辞任し、取締役会が当時 COO だったクックを後任に指名しました。同時に取締役にも加わっています。
- ティム・クックは今も Apple の CEO か
- いいえ。Apple は2026年4月20日、2026年9月1日付でクックが取締役会の執行会長に、ハードウェアエンジニアリング担当上級副社長の John Ternus が CEO になると発表しました。
- Apple に入る前は何をしていたのか
- IBM に12年在籍し、最後は北米フルフィルメント担当ディレクターとして PC 事業の製造と流通を率いました。その後 Intelligent Electronics の再販部門の COO、Compaq のコーポレート資材担当副社長を務めました。
- ティム・クックの学歴は
- オーバーン大学で産業工学の学士、デューク大学で MBA(Fuqua Scholar)を取得しています。
出典
一次資料Apple Leadership - Tim Cook
現在の公式経歴
一次資料Apple Inc. 2026 Proxy Statement (Form DEF 14A), January 8, 2026
取締役候補としての年齢(65歳)
生年
最終更新: