詳述 · 25件の出来事
携帯電話・スマートフォンの歴史
1990年代
03 件
Miguel Durán / Museo8bits (Wikimedia Commons) · CC BY-SA 3.0 · Commons ↗ Palm Computing(US Robotics 傘下) が Palm Pilot 1000(128 KB) と Pilot 5000(512 KB) を1996年に発売。 Apple Newton のような大型 PDA が市場で失敗した後、 Palm は「シャツのポケットに入るサイズ」「PC との Hot Sync 同期」「Graffiti と呼ばれる手書き入力体系」の三点で勝負した。 スタイラスを使った静電非容量式タッチ、 専用 OS、 単4電池駆動で数週間。 1997年には累計100万台を販売し、 PDA 市場をほぼ独占する。 後のスマートフォン UI、 ホーム画面のグリッド配置、 PC との同期文化の原型を作った。
NTT DoCoMo (Wikimedia Commons) · Public Domain (PD-textlogo; trademark of NTT DoCoMo) · Commons ↗ NTT ドコモが1999年2月22日に i モード サービスを開始。 専用ブラウザ、 cHTML(コンパクト HTML) で書かれた公式サイト群、 月額300円のパケット定額前提の課金、 そして DoCoMo が運営する公式ポータル ── 世界初の本格的モバイルインターネット プラットフォームである。 サービス開始3年で加入者2000万人、 ピーク時2010年に4900万人。 着メロ・絵文字・モバゲー・QR コード読み取りなど、 後に世界に輸出される多くのモバイル文化がここから生まれた。 2026年3月31日に3G FOMA とともにサービス終了、 27年の歴史に幕を下ろす。

Shiny Things via Flickr / Traveler100 (Wikimedia Commons) · CC BY 2.0 · Commons ↗ カナダの Research In Motion(RIM) が1999年1月19日に BlackBerry 850 を発表。 双方向ページャ形式の端末に、 ハードウェア QWERTY キーボード(親指打鍵用) と push 型のメール受信(サーバから端末への即時配信、 暗号化付き) を搭載した。 ビジネスマン必携の道具として米国企業の幹部・弁護士・金融業界に浸透し、 2009年ピーク時には世界で5000万ユーザを抱える。 オバマ大統領が就任時にも手放さなかった逸話で象徴される、 2000年代の「企業のスマートフォン」。 2007年 iPhone と Android の波に押され、 2016年に RIM は自社端末事業から撤退、 ブランドはライセンス供与に転じた。
2000年代
05 件
Miguel Durán / Museo8bits (Wikimedia Commons) · CC BY-SA 2.5 · Commons ↗ Nokia が2002年6月26日に Nokia 7650 を発売。 Symbian OS と Series 60(後の S60) プラットフォームを搭載した最初の量産機で、 Nokia 初のカメラ付き携帯でもあった。 縦スライド式の本体、 176×208 ピクセルのカラー液晶、 GPRS データ通信、 オープン Symbian アプリの実行 ── 「PDA と電話を統合した本格スマホ」 のテンプレートを Nokia は確立する。 Symbian は2007年に世界スマホ OS シェア65%、 累計2億5000万台規模に成長。 しかし iPhone と Android に押されて Nokia は崩壊、 2014年に端末事業を Microsoft に売却、 2016年に Microsoft が Nokia 端末事業を売却し終焉。
- 関連企業・組織
- Microsoft
Rafael Fernandez / TheGoldenBox (Wikimedia Commons) · CC BY-SA 4.0 · Commons ↗ 2007年1月の Macworld で Steve Jobs が発表した iPhone は、半年後の6月29日に米国で発売された。物理キーボードを排し、静電容量式マルチタッチと OS X 派生のソフトウェアを電話に据えたこの機械は、後に「スマートフォン」と呼ばれる製品カテゴリ全体の文法を書き換えることになる。
- 関連人物
- スティーブ・ジョブズ
- 関連企業・組織
- Apple
- 関連製品
- iPhone
- 関連用語
- マルチタッチ
- 登場する年表
- IT全史 ── 計算機が世界を編み変える · OSの歴史 · iPhone の歴史
Google が2005年に買収していた Android Inc. の OS を、HTC Dream(米国では T-Mobile G1 として販売)に搭載した最初の出荷端末。Linux カーネル、Java(後に Android Runtime)の VM、独自 UI スタック ── オープンソースの OS をスマートフォンに供給するという Google の戦略は、iOS とは正反対の市場アプローチであり、その後の十数年で世界のスマートフォン台数の70%以上を占めるエコシステムへと成長した。
- 関連企業・組織
- 登場する年表
- IT全史 ── 計算機が世界を編み変える · OSの歴史
初代から1年で発表された2世代目。3G 通信に対応し、価格を 8GB 199ドルに下げて市場拡大を狙った。前日に開設された App Store とともに、iPhone を「電話+アプリの動くコンピュータ」というカテゴリへと押し上げた。同日に世界22カ国で同時発売され、iPhone は米国市場専用機械ではなくなった。
- 関連企業・組織
- Apple
- 関連製品
- iPhone
- 登場する年表
- iPhone の歴史
「S」は Speed の頭文字。CPU・GPU・メモリの強化により、初代から二倍以上の性能を得た。動画撮影、音声制御、コンパス、デジタル磁石、ボイスメモが加わり、iPhone OS 3.0 ではコピー&ペースト、MMS、横画面キーボードといった基本機能がようやく実装された。一年で完成度を上げる「S 世代」の文法が、ここから定着していく。
- 関連企業・組織
- Apple
- 関連製品
- iPhone
- 登場する年表
- iPhone の歴史
2010年代
12 件
Justin14 (Wikimedia Commons) · CC BY-SA 3.0 · Commons ↗ 326ppi の高解像度パネルを「Retina ディスプレイ」と名付け、人間の視力では個々のピクセルを判別できないとうたった。デザインは前面・背面ガラス、側面ステンレスへと一変し、現在まで続く iPhone の造形言語の原型となった。一方、その側面ステンレス枠がアンテナを兼ねていたため、握り方によって信号が落ちる「Antennagate」騒動を引き起こし、Apple 史上最も派手な PR 失敗の一つとなった。
- 関連人物
- スティーブ・ジョブズ
- 関連企業・組織
- Apple
- 関連製品
- iPhone
- 関連用語
- Retina ディスプレイ
- 登場する年表
- iPhone の歴史
Rafael Fernandez / TheGoldenBox (Wikimedia Commons) · CC BY-SA 3.0 · Commons ↗ サムスン電子が2010年6月4日に Galaxy S(GT-I9000) を欧州市場で発売(米国市場へは同年夏以降)。 4 インチ Super AMOLED、 1 GHz Cortex-A8(Hummingbird) SoC、 Android 2.1 Eclair(後に 2.3 まで更新)。 サムスン初の本格 Android ハイエンド機で、 発売から半年でグローバル累計1000万台販売。 以後、 S シリーズは2024年現在 Galaxy S25 までほぼ毎年継続、 累計10億台超を販売する Android の代表機種となる。 同時に Apple との特許訴訟(2011年〜数十億ドル規模和解)、 Galaxy Note 7 発火事故(2016年) などの紆余曲折を経て、 サムスンは世界最大のスマホ販売台数を10年以上保ち続けることになる。
- 関連企業・組織
- Google · Apple
- 関連用語
- OLED(有機 EL)
デュアルコア A5、800万画素カメラ、そして音声アシスタント Siri。発表会の翌日、10月5日に Steve Jobs が他界し、iPhone 4S は事実上、彼の遺品となった。Siri は買収した SRI 発のスタートアップ技術をベースとし、自然言語によるスマートフォン操作という発想を主流に押し出した。
- 関連人物
- スティーブ・ジョブズ
- 関連企業・組織
- Apple
- 関連製品
- iPhone
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- AIの歴史 · iPhone の歴史
アスペクト比を 3:2 から 16:9 へ変更し、画面サイズを 4 インチへ拡大。本体はアルミ筐体で薄型化、初の LTE 対応となった。最大の物議は、9年間続いた 30 ピンの Dock コネクタを廃し、リバーシブルな 8 ピンの Lightning に置き換えたこと。サードパーティ製アクセサリ市場の互換性を一度に破壊する決断だった。
- 関連企業・組織
- Apple
- 関連製品
- iPhone
- 登場する年表
- iPhone の歴史
ホームボタンに指紋センサ Touch ID を内蔵し、生体認証によるロック解除と購入承認を一般化した。同時に世界初の 64bit スマートフォンプロセッサ A7 を搭載 ── 業界の予想より2年早い移行で、Qualcomm を含む競合各社を不意打ちにした。Touch ID は決済システム Apple Pay(2014年)の基盤にもなる。
- 関連企業・組織
- Apple
- 関連製品
- iPhone
- 関連用語
- Touch ID
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- 半導体・ハードウェアの歴史 · iPhone の歴史
4.7 インチと 5.5 インチの二機種展開で、Apple は遂に「ファブレット」市場へ参入した。Samsung Galaxy Note が切り拓いてきた領域に4年遅れで応じた格好になる。発売最初の週末に1000万台を売り、それまでの iPhone 売上記録を更新。同時に Apple Pay を発表し、NFC とトークン化技術によるモバイル決済を本格展開させた。
- 関連企業・組織
- Apple
- 関連製品
- iPhone
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- iPhone の歴史
圧力を感知するディスプレイ「3D Touch」を搭載。プレスの深さで挙動を変える新しい入力次元を試みたが、開発者・ユーザー双方からの定着には恵まれず、2018年の iPhone XR を皮切りに段階的に廃止される。Apple が出して引っ込めた数少ない UI 機能の一つ。
- 関連企業・組織
- Apple
- 関連製品
- iPhone
- 登場する年表
- iPhone の歴史
Apple は、1世紀近く電子機器の標準だった 3.5mm のヘッドフォンジャックを iPhone から取り除いた。当時 Phil Schiller が用いた「Courage(勇気)」という言葉は、Apple の傲慢さの象徴として揶揄されたが、結果としてワイヤレスイヤホンを家電カテゴリの主流に押し上げ、同時発売の AirPods は数年で Apple 最大の周辺機器事業となった。
- 関連企業・組織
- Apple
- 関連製品
- iPhone
- 登場する年表
- iPhone の歴史
4インチ筐体を維持したまま中身を iPhone 6s 相当にした小型機。大画面化の流れに馴染めない既存ユーザーと、新興市場向けの低価格機を狙った戦略製品で、それまで存在しなかった「廉価かつ最新世代」というポジションを Apple のラインナップに恒常的に組み込んだ。
- 関連企業・組織
- Apple
- 関連製品
- iPhone
- 登場する年表
- iPhone の歴史

Gregory Varnum (Wikimedia Commons) · CC BY-SA 4.0 · Commons ↗ 初代発表から十周年の節目に、Apple は iPhone 設計の二大要素 ── 物理ホームボタンと指紋認証 ── を同時に廃止した。代わりに、画面上端の「ノッチ」に深度センサと赤外線投光器を埋め込み、顔認証 Face ID で生体認証を継続。OLED の縁無しディスプレイと組み合わせ、iPhone の造形を再びゼロから書き直した世代となった。
- 関連企業・組織
- Apple
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- iPhone
- 関連用語
- Face ID · OLED(有機 EL)
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- iPhone の歴史
iPhone X が提示した新しい筐体言語(ノッチ・Face ID・縁無し)を、価格帯を分けた XS / XS Max(OLED 上位機)と XR(LCD・カラフルな低価格機)の三機種展開で量産化した世代。一年前の「実験的高級機」を、Apple のラインナップ全体に拡張した区切りだった。
- 関連企業・組織
- Apple
- 関連製品
- iPhone
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- iPhone の歴史
標準モデルの iPhone 11 と Pro / Pro Max 二機種で、背面に複数レンズを搭載した「カメラの塊」としての iPhone を確立。低照度撮影を一気に底上げする「ナイトモード」が導入され、夜景はもはや一眼レフの専売特許ではなくなった。
- 関連企業・組織
- Apple
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- iPhone
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- iPhone の歴史
2020年代
05 件5G 対応の初代 iPhone であり、iPhone 4 を思わせる平面側面のデザインへ回帰した世代。背面に磁石を配し、MacBook で消えていた「MagSafe」の名を、ワイヤレス充電とアクセサリ取り付けの規格として復活させた。コロナ禍中の発表となり、通例より一ヶ月遅れの10月発売。
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- Apple
- 関連製品
- iPhone
- 関連用語
- MagSafe
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- iPhone の歴史
iPhone X 以来の TrueDepth ノッチを 20% 縮小。Pro モデルは可変リフレッシュレート ProMotion ディスプレイ(10〜120Hz)を初搭載し、スクロールやアニメーションの滑らかさが感覚的にも明らかに変わった。電池寿命の改善も大きく、地味だが堅実な世代として評価される。
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- Apple
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- iPhone
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- iPhone の歴史
iPhone X から5年続いた「ノッチ」を、Pro モデルでは丸いパンチ穴二つに置き換え、その黒い領域を OS が動的に拡張・縮小する「Dynamic Island」というインタラクティブな UI 要素に転化させた。ハードウェアの制約(フロントカメラ・センサの配置)を、欠点として隠さず、UI として積極的に演出した。Always-On ディスプレイも同時に導入された。
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- Apple
- 関連製品
- iPhone
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- iPhone の歴史

Kyu3a (Wikimedia Commons) · CC BY-SA 4.0 · Commons ↗ 11年続いた Lightning 端子を廃し、USB-C を採用。Apple 自身の選択というよりは、EU の共通充電器規則(2022年成立、2024年末発効)への対応として迫られた変更であり、規制によって端子規格が決まった象徴的な転換でもあった。Pro モデルは USB 3 のデータ転送速度(最大10Gbps)に対応。
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- Apple
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- iPhone
- 関連用語
- USB Type-C(USB-C)
- 登場する年表
- iPhone の歴史
Apple が独自に展開する生成AIスイート「Apple Intelligence」を全面に押し出した世代。要約・書き換え・画像生成・Siri 強化を、可能な限りオンデバイスで実行する設計が特徴で、必要な場合のみ Apple 専用のサーバ(Private Cloud Compute)に処理を委ねる。AIの主導権を OpenAI や Google に渡さないための、ハードウェアと OS の共設計だった。
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- Apple
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- iPhone
- 登場する年表
- AIの歴史 · iPhone の歴史