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Apple Vision Pro ── 3,499ドルの空間コンピュータ

メタデータ
- 日付
- 年代
- 2020s
- Tier
- T1
- 参照年表
- 半導体・ハードウェアの歴史
- 出典数
- 10
- 関連項目
- 02
- Tags
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Apple Vision Pro は2023年6月5日、Apple の開発者会議 WWDC で発表された。米国では2024年1月19日に予約が始まり、2024年2月2日(金)に全米の Apple Store とオンラインストアで発売された。価格は256GB で3,499ドル。発売時は米国だけだった。
日本の発売は2024年6月28日(金)で、予約は6月14日午前10時(日本時間)に始まった。中国本土・香港・シンガポールと同じ日で、米国の次の発売国群に入っている。日本の価格は599,800円(税込)からで、容量は256GB、512GB、1TB。オーストラリア・カナダ・フランス・ドイツ・英国はさらに2週間後の7月12日だった。
発売までの日付
| 日付 | 出来事 |
|---|---|
| 2023年6月5日 | WWDC で発表。米国価格3,499ドル、翌年初めに米国で発売と告知 |
| 2024年1月8日 | 米国の発売日(2月2日)と予約開始日(1月19日)を発表 |
| 2024年2月2日 | 米国で発売 |
| 2024年6月10日 | 9つの国と地域への拡大を発表 |
| 2024年6月28日 | 日本・中国本土・香港・シンガポールで発売 |
| 2024年7月12日 | オーストラリア・カナダ・フランス・ドイツ・英国で発売 |
| 2025年10月15日 | M5 版を発表(日本を含め10月22日発売) |
Apple は何を作ったと言ったか
Apple は Vision Pro を、デジタルの内容を現実の空間に溶け込ませる空間コンピュータと呼び、visionOS を世界初の空間 OS と称した。アプリは画面の枠を離れて周囲の空間に並び、操作は目で見て、指をタップし、声で入力する。発表資料で CEO の Tim Cook は、Mac がパーソナルコンピューティングを、iPhone がモバイルコンピューティングを開いたように、Vision Pro は空間コンピューティングを開くと述べた。発売時の発表では、Vision Pro をこれまでで最も先進的な家電機器だとも呼んでいる。どちらも Apple 自身の位置づけである。
| 項目 | 初代 Vision Pro(Apple の発表) |
|---|---|
| チップ | M2 と、センサー処理用に新設計した R1 の2チップ構成 |
| センサー | カメラ12台、センサー5つ、マイク6つ。R1 は新しい映像を12ミリ秒以内にディスプレイへ送る |
| ディスプレイ | 2枚で計2,300万画素。片目あたり4K テレビより多い画素 |
| 入力 | 目・手・声。Magic Keyboard と Magic Trackpad にも対応 |
| 電池 | 外付け。最大2時間、電源につなげば終日 |
| OS | visionOS |
| 価格 | 3,499ドル(256GB)/599,800円(税込)から |
前面のガラス越しに着用者の目を外へ映す EyeSight、FaceTime で着用者の顔と手の動きを再現する Persona も、この機器のために作られた。iPhone と iPad の100万本を超えるアプリが動くとされ、Mac の画面を Vision Pro の中に大きく映す使い方もできた。
発売後の評価
The Verge のレビューは、映像を通して外の景色を見せるビデオパススルーを、消費者向け機器として出たもののなかで群を抜いて最良と評した。一方で、暗い場所でのぼやけや動きのにじみ、Persona の不自然さを指摘している。重さも課題に挙げられた。The Verge の計測では、本体はバンドと装着部の組み合わせによって600〜650g で、それとは別にケーブルでつなぐ電池が353g ある。Apple は本体を軽くするために電池を外に出したと同誌に説明している。
どれだけ売れたか
Apple は Vision Pro の販売台数を公表していない。表に出ているのは報道による推計である。
- The Information(2024年、MacRumors の要約による): 部品メーカーはすでに50万〜60万台分の部品を作っていた。組み立てを担う Luxshare は10月時点で1日約1,000台と最盛期の半分に落ち、Apple は11月に生産を縮小するよう伝えたという
- MacRumors(2026年4月): 関係者の話として、返品率がほかの最近の Apple 製品を大きく上回るとした
どちらも Apple が確認した数字ではない。
M5 版と、その後
2025年10月15日、Apple は M5 を載せた Vision Pro を発表した。外観はそのままで、Apple によれば自社仕様のマイクロ OLED ディスプレイに描画する画素が10%増え、外の景色を見るときなどに最大120Hz で表示でき、電池は通常使用で最大2.5時間、動画再生で最大3時間に延びた。下側のストラップにタングステンの重りを入れて釣り合いを取る、新しい Dual Knit Band も付いた。価格は米国で3,499ドルからと据え置かれ、日本を含む国と地域で10月22日に発売された。
その後の動きは、2026年10月時点で報道しかない。
| 時期 | 報道 |
|---|---|
| 2026年4月 | MacRumors は、M5 版も関心を取り戻せず、Apple は Vision Pro の作業を止めてチームを社内のほかの部署に移したと報じた。同時に、Apple は販売終了はしておらず M5 版を売り続けているとも書いている |
| 2026年9月 | Bloomberg の Mark Gurman が、Apple の Vision チームが作り直したヘッドセットの4つの案(N224)を検討しており、2028年末か2029年初めより前には出ないと報じた(MacRumors の要約による) |
Apple 自身はこれらについて何も発表していない。2026年9月14日に配信が始まった新しい Siri(Siri AI、まず英語のベータ)では、Vision Pro も対応機種に含まれている。
位置づけ
Vision Pro は、Mac や iPad と同じ M シリーズのチップを頭に載せる機器に持ち込み、目と手で操作する OS を新しく作った製品である。3,499ドルという価格と重さに対して市場の反応は鈍く、Apple は台数を明かさないまま、M5 で中身だけを更新した。ほかのハードウェアの節目は 半導体・ハードウェアの年表、M シリーズの始まりは Apple M1、企業については Apple を参照。ディスプレイの方式は OLED の項を参照。
よくある質問
- Apple Vision Pro はいつ発売されましたか。
- 2023年6月5日の WWDC で発表され、米国で2024年1月19日に予約が始まり、2月2日に発売されました。日本・中国本土・香港・シンガポールは6月28日、オーストラリア・カナダ・フランス・ドイツ・英国は7月12日の発売です。
- Apple Vision Pro の価格はいくらですか。
- 米国では256GB で3,499ドルからです。日本では2024年6月の発売時に599,800円(税込)からで、容量は256GB、512GB、1TB でした。2025年10月の M5 版も米国では3,499ドルからです。
- Apple Vision Pro は何台売れましたか。
- Apple は台数を公表していません。The Information は2024年、部品メーカーがすでに50万〜60万台分の部品を生産したと報じました。これは報道による推計で、Apple の数字ではありません。
- Apple Vision Pro は販売終了したのですか。
- 2026年10月時点で Apple は販売終了を発表しておらず、2025年10月発売の M5 版を売り続けています。2026年4月には MacRumors が開発の停止を、9月には Bloomberg が新設計の検討を報じましたが、いずれも報道で、Apple の発表ではありません。
出典
一次資料Introducing Apple Vision Pro: Apple's first spatial computer — Apple Newsroom, Jun 5, 2023
発表、visionOS、2,300万画素、M2 と R1、12台のカメラ・5つのセンサー・6つのマイク、最大2時間、3,499ドル、翌年初めに米国で発売、Cook の発言
一次資料Apple Vision Pro available in the U.S. on February 2 — Apple Newsroom, Jan 8, 2024
2月2日の発売、1月19日の予約、256GB で3,499ドル、100万本以上の互換アプリ、同梱品
一次資料Apple Vision Pro、6月28日(日本時間)より新しい国と地域で販売開始 — Apple(日本), 2024年6月
日本の予約開始(6月14日午前10時)、発売日、599,800円(税込)から
M5、描画画素10%増、最大120Hz、電池最長2.5時間、Dual Knit Band、3,499ドル、日本を含む予約と10月22日の発売
一次資料Major updates for Apple's software platforms are now available — Apple Newsroom, Sep 14, 2026
Siri AI の対応機種に Vision Pro
二次資料Apple Vision Pro review: magic, until it's not — The Verge, Jan 30, 2024
本体600〜650g、電池353g、ビデオパススルーの評価
二次資料Apple Vision Pro May Now Be Out of Production — MacRumors, Dec 31, 2024
The Information の報道(部品は50万〜60万台分、Luxshare の生産縮小)の要約
二次資料New Vision Pro Headset: Apple Considering Four Different Concepts — MacRumors, Sep 28, 2026
Bloomberg の Mark Gurman の報道(N224、2028年末か2029年初めより前には出ない見込み)の要約
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