T1
iPhone 3G ── 3G・GPS・App Store、日本上陸

メタデータ
- 日付
- 年代
- 2000s
- Tier
- T1
- 参照年表
- iPhone の歴史 · 携帯電話・スマートフォンの歴史
- 出典数
- 08
- 関連項目
- 02
iPhone 3G の発表は2008年6月9日(日本時間では10日)、サンフランシスコの WWDC 2008 の基調講演で、発売は7月11日(金)である。Apple が7月14日に出したプレスリリースによれば、7月11日に発売されたのは米国・日本・英国・ドイツ・カナダ・オーストラリアなど21カ国で、フランスだけが6日遅れの7月17日だった。日本は第一陣に入っていた ── それどころか、日本で正式に売られた最初の iPhone がこの 3G である。2007年の初代 iPhone は米国の AT&T 専売で始まり、日本では発売されなかった。
米国価格は AT&T との新規2年契約付きで 8GB が199ドル、16GB が299ドル。初代の発売時は 4GB 499ドル・8GB 599ドルだったから、入口の値段は300ドル下がった。Steve Jobs は発表時のプレスリリースでこう言っている ── 「twice as fast at half the price」。2倍の速さを半分の値段で、という意味で、速さは通信速度の話である。
日本での発売 ── ソフトバンクモバイルが扱った
日本で iPhone 3G を扱ったのはソフトバンクモバイル1社だった。同社と Apple は2008年6月10日に日本での7月11日発売を発表し、7月8日のリリースで販売開始を全国で正午、表参道の旗艦店だけは朝7時からと告知した。当面は1人1台の販売制限が付いた。
価格は6月23日に発表されている。24回の分割払いで特別割引を受けた場合の実質負担は、8GB が23,040円、16GB が34,560円だった。そのかわり、通話の「ホワイトプラン(i)」980円に、パケット通信の定額料5,985円と基本パック315円を合わせた月額7,280円が必須とされた。端末の値段を割引で下げ、通信料で回収する形で、米国の199ドルと同じ発想である。iPhone 3G には専用の USIM が必要で、手持ちのソフトバンクの SIM カードは使えなかった。
初代から何が変わったか
| iPhone 3G(2008年) | 初代 iPhone(2007年) | |
|---|---|---|
| 携帯通信 | 3G(UMTS/HSDPA) | 2G の EDGE のみ |
| 位置情報 | GPS を内蔵 | GPS なし |
| ソフトウェア | iPhone 2.0、App Store 対応 | Apple 製アプリのみ |
| 法人向け | Microsoft Exchange ActiveSync | 非対応 |
| 背面 | プラスチック(黒、16GB は白も) | アルミニウム |
| 容量 | 8GB / 16GB | 4GB / 8GB |
| 米国価格 | 199ドル / 299ドル(2年契約付き) | 499ドル / 599ドル |
| 日本での発売 | あり(ソフトバンクモバイル) | なし |
画面(3.5インチ)と、ホームボタンが一つだけの前面の構成は初代と変わらない。変わったのは、電波と、中で動くソフトウェアと、価格の付け方だった。
3G と GPS
名前のとおり、最大の変更は 3G 通信への対応である。Apple はデータ通信が初代の2倍速いと説明し、3G 網では通話しながらデータ通信ができることも挙げた。初代が対応していたのは EDGE だけで、Web の表示は遅かった。
もう一つは GPS の内蔵で、マップで現在地を点として追えるようになった。ここで地図は「調べる」ものから「いまいる場所から始まる」ものに変わり、位置情報を使うサードパーティ製アプリが App Store に並ぶ前提ができた。
代償は電池だった。Apple の公表値は、2G での通話10時間に対して 3G での通話は5時間で、3G を使うと通話時間は半分になった。
App Store が開いたのは前日
iPhone 3G が売れた理由を本体だけに求めるのは片手落ちである。App Store は発売前日の2008年7月10日に開き、11日には iPhone 2.0 ソフトウェアが配信された。新しい iPhone 3G はこのソフトウェアを載せて出荷され、Apple の7月10日のリリースは iPhone 2.0 をすべての iPhone 利用者向けの無償アップデートとしていたので、初代の持ち主も App Store を使えた。iPod touch の利用者は9.95ドルを払う必要があった。
つまり、サードパーティ製アプリが動くようになったのは iPhone 3G の機能ではなく、iPhone 2.0 の機能である。ただ、3G と GPS と App Store が同じ週にそろったことで、2008年7月は iPhone が「アプリを入れて使う機械」に変わった週として記憶されている。
法人向けの機能もこの更新で入った。Microsoft Exchange ActiveSync によるメール・連絡先・予定表のプッシュ同期、遠隔消去、Cisco の IPsec VPN である。Apple は発表時、これらを企業での採用をにらんだ機能として打ち出した。
3日で100万台
Apple は2008年7月14日、iPhone 3G が発売から3日間、13日(日)までに100万台売れたと発表した。同じリリースで Jobs は、初代 iPhone の100万台には74日かかったと述べている。この比較は Apple 自身のもので、国別の内訳は示されていない。初代が米国1カ国で売られたのに対し、3G は初日に21カ国で売られた ── 単純に比べられない数字だという点は割り引いて読む必要がある。
Apple は発表時、年末までに70を超える国で iPhone 3G を販売するとしていた。
iPhone 3G の位置
iPhone 3G は、初代の形をほぼそのまま受け継ぎ、通信と価格を作り直した機種だった。翌2009年6月には、外観をほとんど変えずに中身を速くした iPhone 3GS が後を継ぎ、3G は 8GB 99ドルの下位機種として売られ続けた。
一つ前の世代は 初代 iPhone、シリーズ全体は iPhone の年表、企業については Apple、発表者については Steve Jobs を参照。
よくある質問
- iPhone 3G はいつ発売されましたか。
- 発表は2008年6月9日(日本時間10日)の WWDC、発売は7月11日です。初日に発売されたのは日本を含む21カ国で、フランスだけが7月17日でした。
- iPhone 3G は日本で最初に発売された iPhone ですか。
- はい。2007年の初代 iPhone は日本では発売されておらず、2008年7月11日にソフトバンクモバイルが発売した iPhone 3G が国内で正式に売られた最初の iPhone です。全国で正午から販売が始まり、表参道の店舗だけは朝7時から売りました。
- iPhone 3G の発売時の価格はいくらでしたか。
- 米国では AT&T との新規2年契約付きで 8GB が199ドル、16GB が299ドルでした。日本のソフトバンクモバイルでは、24回払いで特別割引を受けた場合の実質負担が 8GB 23,040円、16GB 34,560円で、月額7,280円の料金プランが必須でした。
- 初代 iPhone から何が変わりましたか。
- 3G 通信と GPS に対応し、背面がアルミからプラスチックになり、価格が大きく下がりました。App Store は前日の7月10日に開いており、アプリが動くのは同時配信の iPhone 2.0 ソフトウェアの機能で、初代も無償で更新できました。
出典
一次資料Apple Introduces the New iPhone 3G — Apple Press Release, Jun 9, 2008
発表日、7月11日発売、米国価格、3G・GPS・Exchange 対応、電池の公表値、Jobs の「twice as fast at half the price」
一次資料iPhone 3G on Sale Tomorrow — Apple Press Release, Jul 10, 2008
App Store の7月10日開設と、iPhone 2.0 が全 iPhone 向けの無償アップデートであること
一次資料Apple Sells One Million iPhone 3Gs in First Weekend — Apple Press Release, Jul 14, 2008
7月11日発売の21カ国(日本を含む)、フランスは7月17日、3日で100万台、初代は74日
一次資料ソフトバンクとアップル、iPhone 3G を7月11日より日本で発売 — ソフトバンクモバイル プレスリリース, 2008-06-10
日本での7月11日発売の発表
一次資料iPhone 3G 向けサービスの詳細について — ソフトバンクモバイル プレスリリース, 2008-06-23
日本での実質負担額(8GB 23,040円・16GB 34,560円)、必須の月額7,280円、専用 USIM
一次資料7月11日の iPhone 3G 発売について ~全国で正午より販売開始!~ — ソフトバンクモバイル プレスリリース, 2008-07-08
全国で正午から販売、表参道は朝7時、1人1台の制限
背面素材と色、3.5インチ画面、UMTS/HSDPA
最終更新: