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iPhone 14 Pro と Dynamic Island

発売直後の Apple Store 銀座。右奥の壁面に iPhone 14 Pro の告知が掲げられ、来店客が実機の並ぶテーブルを囲んでいる
出典Dick Thomas Johnson (Flickr, via Wikimedia Commons) · CC BY 2.0 · Commons で見る ↗

メタデータ

日付
年代
2020s
Tier
T1
出典数
08
関連項目
02

iPhone 14 シリーズの発表は2022年9月7日(米国時間)。4機種とも9月9日(金)午後9時(日本時間)に予約が始まり、iPhone 14・iPhone 14 Pro・iPhone 14 Pro Max が9月16日(金)に発売された。iPhone 14 Plus だけは10月7日(金)で、3週間遅れている。日本はどちらの日程でも第一陣で、Pro の英語版プレスリリースは、オーストラリア・カナダ・中国・フランス・ドイツ・インドなどと並べて日本の名を挙げている。

機種発売日日本での価格(税込)米国での価格
iPhone 149月16日119,800円から799ドルから
iPhone 14 Plus10月7日134,800円から899ドルから
iPhone 14 Pro9月16日149,800円から999ドルから
iPhone 14 Pro Max9月16日164,800円から1,099ドルから

同じ名前の、二種類の電話

この世代を理解する鍵は、「iPhone 14」という名前の下に、実質的に別の世代の電話が二種類並んでいたことである。

項目iPhone 14 / 14 PlusiPhone 14 Pro / Pro Max
画面上端従来のノッチDynamic Island
チップA15 Bionic(5コア GPU)A16 Bionic
常時表示なしあり(1Hz まで下げる)
メインカメラ12MP(ƒ/1.5、1.9µm 画素)48MP(クアッドピクセル)
屋外の最大輝度―2,000ニト

標準機の A15 Bionic は、前年の iPhone 13 シリーズに載ったのと同じ名前のチップで、この年は5コア GPU の構成だった。新しい A16 Bionic は Pro にしか載らなかった。iPhone 13 で ProMotion が Pro 限定になった流れが、この年はチップ・画面・カメラの全体に広がり、Pro と標準機の差がそれまでで最も大きく開いた。

ノッチを「隠す」から「使う」へ

iPhone X 以来、画面上端には TrueDepth カメラを収めるノッチがあった。iPhone 14 Pro では、それが画面の内側に開いた切り欠きに変わった。

Apple はその切り欠きを隠そうとしなかった。周りを黒く塗り、その黒い領域を OS が伸び縮みさせて、情報を表示する場所にした。これが Dynamic Island である。Apple の英語版プレスリリースは、ハードウェアとソフトウェアの境界をあいまいにするデザインで、重要な警告や通知、進行中のアクティビティをリアルタイムに表示する、と説明した。

Apple の説明では、マップや音楽、タイマーのように裏で進んでいる作業が、表示されたまま操作できる状態で残り、長押しすれば操作部に簡単に届く。カメラとセンサーが画面に穴を開けるというハードウェアの制約を、通知の置き場所という機能として見せ直した設計である。

この Dynamic Island は、iPhone 14 と 14 Plus には入らなかった。標準機に降りてくるのは翌2023年の iPhone 15 と 15 Plus からである。

常時表示と48MP

Pro に限られたもう二つの新機能は、日本語版プレスリリースの言葉で言えば次のとおりである。

一つは画面。Pro は「新しい1Hzのリフレッシュレートと複数の電力効率を高めるテクノロジーによってiPhone史上初となる常時表示ディスプレイを実現」した。前年の ProMotion は 10Hz が下限だったが、これを 1Hz まで下げ、ロック画面の時刻・ウィジェット・ライブアクティビティを常に見える状態に保つ。

もう一つはカメラ。「クアッドピクセルセンサーを採用したiPhone史上初の48MPメインカメラ」である。Apple の説明では、ほとんどの写真では4つの画素を1つの大きな画素(2.44µm 相当)にまとめて暗所に強い 12MP の写真にし、センサー中央の 12MP を使えば、デジタルズームなしの2倍望遠として使える。Apple は、画像処理の新しい仕組み Photonic Engine によって、暗所での性能がメインカメラで最大2倍になると説明した(標準機では最大2.5倍としている)。

4機種すべてに入ったもの ── 安全機能

Pro と標準機の差が開いた一方で、4機種に共通して入った機能がある。いずれも「事故に遭ったとき」のためのものだった。

衝突事故検出は、重大な自動車事故を検知し、利用者が意識を失っているか iPhone に手が届かない場合に、自動で緊急通報する。

衛星経由の緊急 SOS は、携帯電話の電波も Wi-Fi も届かない場所から、衛星を経由して緊急サービスにメッセージを送る機能である。ただし発売日には使えなかった。Apple が提供開始を発表したのは2022年11月15日で、対象は米国とカナダ。同じ発表で、12月にフランス・ドイツ・アイルランド・英国に広げるとしている。Apple はこのサービスを2年間無料とした。

衛星通信を携帯電話に入れたのは Apple だけではなかった。Huawei は Apple の発表の前日に Mate 50 シリーズを発表し、中国の衛星測位システム「北斗」を使って衛星からテキストを送れる機能を載せた。TechNode によれば、この機能は送信のみで受信はできず、中国本土に限られていた。2022年9月、二つの大手がほぼ同時に「圏外から衛星へ」を製品に入れたことになる。

消えたもの ── SIM トレイと mini

この世代で無くなったものも二つある。

一つは SIM トレイ。Apple は、米国モデルの iPhone 14 シリーズから SIM トレイを取り除き、eSIM だけにした。プレスリリースが SIM トレイの廃止を明記しているのは米国モデルについてである。

もう一つは mini。前年の 13 mini を最後に、5.4インチの mini はラインナップから外れ、代わりに6.7インチの iPhone 14 Plus が入った。Apple は 14 Plus について、iPhone 史上最高のバッテリー駆動時間だと主張している。発売日が10月7日にずれたのはこの Plus だけだった。


シリーズ全体の流れは iPhone、企業については Apple を参照。

よくある質問

iPhone 14 はいつ発売されましたか。
発表は2022年9月7日で、4機種とも9月9日に予約が始まりました。iPhone 14・iPhone 14 Pro・iPhone 14 Pro Max は9月16日に発売、iPhone 14 Plus だけが3週間遅れの10月7日に発売されています。日本はどちらの日程でも最初の発売国に含まれていました(予約開始は日本時間9月9日午後9時)。
iPhone 14 のすべての機種に Dynamic Island がありますか。
いいえ。Dynamic Island があるのは iPhone 14 Pro と 14 Pro Max だけで、標準の iPhone 14 と 14 Plus は従来のノッチのままです。標準機に Dynamic Island が入ったのは、翌2023年の iPhone 15 と 15 Plus からです。
日本での iPhone 14 シリーズの発売時の価格はいくらでしたか。
税込・下取りなしで、iPhone 14 が119,800円から、iPhone 14 Plus が134,800円から、iPhone 14 Pro が149,800円から、iPhone 14 Pro Max が164,800円からでした。米国では順に799ドル、899ドル、999ドル、1,099ドルからです。
衛星経由の緊急 SOS はいつから使えるようになりましたか。
発売時には使えず、2022年11月15日に米国とカナダで提供が始まりました。Apple は同時に、12月にフランス・ドイツ・アイルランド・英国へ広げると発表しています。対象は iPhone 14 の全4機種で、Apple は当初2年間無料としました。

出典

  1. 一次資料Apple、iPhone 14とiPhone 14 Plusを発表 — Apple Newsroom(日本), 2022年9月

    日本での価格(税込)、予約開始時刻、14 Plus の10月7日発売

    取得日: 2026-10-05

  2. 三次資料iPhone 14 Pro — Wikipedia

    取得日: 2026-10-05

最終更新:

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