詳述 · 12件の出来事

ソーシャルメディアの歴史

Friendster や MySpace に始まる「友達と繋がる Web」が、 Facebook と Twitter で都市インフラとなり、 Instagram と TikTok で映像化し、 2022 年の Twitter 買収と 2023 年の Threads 立ち上げで「億万長者の私物」と「巨大企業の対抗馬」の戦場へ。 言論・選挙・経済を動かす装置の年代記。

2000年代

2000年代のソーシャルメディアは、 ブラウザで開く自分のページに始まり、 電話の中へ移る手前で終わる。 MySpace は飾れるプロフィールと音楽で若者を集めたが、 2006年に登録を一般へ開いた Facebook に、 2008年に世界の月間訪問者数で抜かれる。 YouTube は Flash に乗ってブラウザで動画を流し、 Twitter は SMS に収まる短文を単位にした。 2009年の WhatsApp は電話番号を ID にし、 広告を載せずに iPhone 向けに出る。 次の舞台はアプリである。

  1. Myspace (Wikimedia Commons) · Public domain (released by copyright holder) · Commons ↗

    Tom Anderson と Chris DeWolfe らが、 eUniverse 社の内部プロジェクトとして MySpace を立ち上げる。 プロフィール画面を自由にカスタマイズできる「個人化された Web」と、 インディーズ音楽の流通ハブという二本柱で十代・若年層を捕捉。 2005年に Rupert Murdoch の News Corporation が約5.8億ドルで買収、 2005-2008年は世界最大のソーシャルネットワークとして米国トラフィックで Google を抜く時期もあったが、 Facebook の急成長と独自プラットフォームの硬直で2008年以降に急速失墜。 2011年に Specific Media へ約3500万ドルで売却され、 ソーシャル覇権の遷移を象徴する事例となる。

    関連企業・組織
    Google

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  2. EVT.002T1Facebook 公開インターネットとWebの歴史詳細を読む →
  3. EVT.003T1YouTube 設立インターネットとWebの歴史詳細を読む →
  4. EVT.004T1Twitter 公開インターネットとWebの歴史詳細を読む →
  5. WhatsApp / Meta (Wikimedia Commons) · Public domain (below threshold of originality) · Commons ↗

    元 Yahoo エンジニアの Jan Koum が2009年2月24日に WhatsApp Inc. を登記し、 同年10月に Brian Acton が共同創業者として合流。 電話番号ベースの SMS 代替として「広告なし」「年99セントのみ」という方針で全世界に普及した。 2014年2月19日、 Facebook が買収を発表 ── 自社発表では約160億ドル、 譲渡制限株30億ドルを足した通称が190億ドル、 同年10月6日の完了時価値は約220億ドル。 2016年に Signal Protocol による End-to-End 暗号化を全面実装。 2025年に月間アクティブ30億人を突破する一方、 同年6月には広告を導入して創業者の宣言を反故にし、 2026年2月にはロシアが完全遮断した。

    関連人物
    マーク・ザッカーバーグ
    関連企業・組織
    Meta Platforms
    関連用語
    エンドツーエンド暗号化

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2010年代

2010年代、 フィードの中身は文字から写真と動画へ、 見せる基準は友人関係から推薦へ移った。 Instagram は正方形の写真とフィルターで始まり、 Snapchat は数秒で消える写真と、 各社が模倣する Stories を持ち込む。 抖音と国際版の TikTok は、 フォローではなくアルゴリズムが次の動画を選ぶ形で時間を集めた。 2018年、 Cambridge Analytica による Facebook データの流用が報じられ、 議会証言と罰金が続く。 次の十年、 SNS は国家と所有の問題になる。

  1. Instagram / Meta (Wikimedia Commons) · Public domain (below threshold of originality) · Commons ↗

    Kevin Systrom と Mike Krieger が、 iPhone 専用の写真共有アプリ Instagram を App Store で公開。 「正方形画像 + フィルター + フォロー型タイムライン」の組合せで、 公開2ヶ月で100万ユーザを獲得。 2012年4月、 Facebook が約10億ドル(現金3億ドル + 自社株2300万株) での買収を発表(当時 Instagram は社員13名)。 以後 Stories(2016)、 Reels(2020)と機能拡張を重ね、 2025年9月に Meta が MAU 30億人突破を公表、 世界最大級の SNS のひとつとなる。 写真と画像が SNS の中心メディアになる起点となった製品。

    関連人物
    マーク・ザッカーバーグ
    関連企業・組織
    Meta Platforms
    関連製品
    iPhone

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  2. Snap Inc. (Wikimedia Commons) · Public domain (below threshold of originality) · Commons ↗

    スタンフォード大学生の Evan Spiegel・Bobby Murphy・Reggie Brown が、 「送信後に消える写真」というコンセプトの Snapchat(当初は Picaboo)を公開。 「永久に残る」前提だった SNS に「短時間で消える」というメンタルモデルを導入。 2013年、 Facebook から30億ドルの買収提案があり Spiegel が断ったと Wall Street Journal が報じた。 2017年3月 IPO、 公開価格ベースの評価額は約240億ドル。 「Stories」フォーマットを発明し(後に Instagram などが全面コピー)、 AR レンズと Spectacles を経て社名を Snap Inc に変更。 2026年Q1 の DAU は4.83億人だが、 北米だけは9,200万人へ縮小している。

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2020年代

2020年代の争点は新しい機能よりも、 誰がプラットフォームを持つかだった。 Musk は撤回の試みと訴訟を経て Twitter を440億ドルで手に入れ、 幹部の解任、 約半数の削減、 認証の有料化を短期間で進める。 Meta は Instagram の人間関係を持ち込む Threads で応じ、 登録は5日で1億に達したが、 日々の利用はすぐ大きく落ちた。 TikTok の米国事業は、 売却か流通停止かを迫る法律を経て合弁会社へ切り出されたが、 推薦アルゴリズムは ByteDance の所有のまま残る。

  1. EVT.010T1Elon Musk が Twitter を440億ドルで買収インターネットとWebの歴史IT全史 ── 計算機が世界を編み変える詳細を読む →
  2. EVT.011T1Meta Threads 公開 ── 5日で1億サインアップインターネットとWebの歴史詳細を読む →
  3. カリフォルニア州 Culver City、5800 Bristol Parkway の TikTok 米国本社(2024年6月26日撮影)
    Coolcaesar (Wikimedia Commons) · CC BY 4.0 · Commons ↗

    2024年4月24日成立の Protecting Americans from Foreign Adversary Controlled Applications Act(PAFACA、Public Law 118-50 Div. H)は、ByteDance に対し TikTok の米国事業を切り離すか米国内で流通を止めるかを迫った。最高裁は2025年1月17日、TikTok Inc. v. Garland で per curiam により合憲と判断。アプリは1月18日夜に自ら停止し約14時間後に復帰、以後4本の大統領令が執行を先送りし、2025年9月25日の大統領令14352が枠組み合意を「qualified divestiture」と認定した。2025年12月18日に確定契約が署名され、2026年1月22日に TikTok USDS Joint Venture LLC が発足。ByteDance は19.9%まで後退し、Oracle・Silver Lake・MGX が各15%の managing investor として入る。取締役会は7名でその過半が米国人、CEO は Adam Presser。ただしレコメンドアルゴリズムの所有権は ByteDance に残り、合弁はライセンスを受けて米国版を再学習する ── 法が求めた切断が本当に成立したのかは、いまも議会で問われている。

    関連企業・組織
    Oracle
    登場する年表
    IT全史 ── 計算機が世界を編み変える

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