T1
初代 iPhone SE ── 4インチの形に 6s の心臓

メタデータ
- 日付
- 年代
- 2010s
- Tier
- T1
- 参照年表
- iPhone の歴史 · 携帯電話・スマートフォンの歴史
- 出典数
- 11
- 関連項目
- 04
初代 iPhone SE の発表は2016年3月21日(日本時間では22日)、Cupertino の Apple 本社で開かれたイベントで、予約受付は3月24日(木)、発売は3月31日(木)である。Apple が挙げた初日の発売国・地域は、米国・オーストラリア・カナダ・中国・フランス・ドイツ・香港・日本・ニュージーランド・プエルトリコ・シンガポール・英国・米領ヴァージン諸島で、日本は第一陣に入っていた。4月初めにはインドや欧州各国など40を超える国・地域が続いた。
米国価格は契約なしの本体価格で 16GB が399ドル、64GB が499ドル。日本では Apple Store の SIM フリー版が税別で 16GB 52,800円、64GB 64,800円で、ドコモ・au・ソフトバンクの3社も3月24日16時01分に予約を受け付け、31日に発売した。Apple の日本語版プレスリリースが示した価格はドル建てだけで、円の価格は国内の報道が伝えた Apple Store の表示による。
何が「SE」だったのか
形は2013年の iPhone 5s とほぼ同じである。4インチ・1136×640 の Retina ディスプレイ、角の立ったアルミの筐体。中身は半年前の iPhone 6s から主要部品を持ってきた。
| 初代 iPhone SE(2016年) | iPhone 5s(2013年) | iPhone 6s(2015年) | |
|---|---|---|---|
| 画面 | 4インチ | 4インチ | 4.7インチ |
| チップ | A9、M9 | A7、M7 | A9、M9 |
| 背面カメラ | 1200万画素、4K 動画 | 800万画素、1080p 動画 | 1200万画素、4K 動画 |
| 前面カメラ | 120万画素、Retina Flash | 120万画素 | 500万画素、Retina Flash |
| Live Photos | あり | なし | あり |
| 3D Touch | なし | なし | あり |
| Apple Pay の店頭決済(米国) | 対応(NFC) | 本体のみでは非対応 | 対応 |
| 米国価格(発売時) | 399ドル(契約なし) | 199ドル(2年契約付き) | 649ドル(契約なし) |
5s の外側に 6s の中身を入れた機種、とまとめるのは正確ではない。チップと背面カメラと Live Photos は 6s と同じだが、前面カメラは 5s と同じ120万画素で、3D Touch は持たない。Apple の技術仕様は前面カメラを120万画素・Retina Flash 付きと記しており、3D Touch には触れていない。重さは113グラムだった。
色はスペースグレイ・シルバー・ゴールド・ローズゴールドの4色だった。
なぜ4インチを出し直したのか
2014年の iPhone 6 で、Apple の主力は4.7インチと5.5インチに移っていた。それでも4インチを新しく作り直した理由について、発表を担当した Apple の副社長 Greg Joswiak は数字を挙げている。NBC News によれば、Joswiak は Apple が2015年に4インチの iPhone を3000万台売ったと述べ、その買い手の多くにとってそれが最初の iPhone だった、と語った。
大きな画面に移りたくない既存の利用者と、初めて iPhone を買う人。399ドルという値段は、その両方に向けたものだった。NBC News は、中国のような成長市場を狙った製品だとも書いているが、これは記者の見立てであって Joswiak の発言ではない。
日本では店頭で Apple Pay を使えなかった
SE は NFC を持ち、米国では Apple Pay で店頭の支払いができた。しかし日本では事情が違う。Apple Pay が日本で始まったのは2016年10月で、Apple の同年9月の発表によれば、店頭で Suica などに使えるのは、FeliCa を載せた日本で売られる iPhone 7・iPhone 7 Plus と Apple Watch Series 2 に限られた。半年前に出た SE は、日本ではアプリ内と Safari での支払いにしか Apple Pay を使えなかった。日本の利用者にとって、SE と同じ年の秋に出た iPhone 7 との差は、ここにも表れた。
価格と容量の推移
| 日付 | 出来事 |
|---|---|
| 2016年3月21日 | 発表。16GB 399ドル、64GB 499ドル |
| 2016年3月31日 | 日本を含む13カ国・地域で発売 |
| 2017年3月21日 | 容量を倍にした 32GB と 128GB に切り替え。32GB は399ドルのまま、3月24日から販売 |
| 2018年9月12日 | iPhone XS / XR の発表日に、iPhone 6s・6s Plus・iPhone X とともに販売終了 |
2年半のあいだ、価格はほとんど動かなかった。容量の倍増は TechCrunch が「16GB の SE がようやく終わった」という趣旨で報じている。
その後の SE
「SE」の名は残った。2020年4月15日に発表された第2世代の iPhone SE は、iPhone 8 の4.7インチの形を受け継ぎ、やはり399ドルからで出た。古い形に新しいチップを入れて安く出す、という初代の考え方はそのまま引き継がれている。4インチという画面の大きさだけは、初代で終わった。
同じ年の上位機は iPhone 6s、半年後の機種は iPhone 7、シリーズ全体は iPhone の年表、企業については Apple を参照。
よくある質問
- 初代 iPhone SE はいつ発売されましたか。
- 発表は2016年3月21日(日本時間22日)、予約受付は3月24日、発売は3月31日です。初日の発売国・地域は日本を含む13で、日本は第一陣に含まれていました。
- 初代 iPhone SE の発売時の価格はいくらでしたか。
- 米国では契約なしで 16GB が399ドル、64GB が499ドルでした。日本の Apple Store の SIM フリー版は税別で 16GB 52,800円、64GB 64,800円です。2017年3月に容量が 32GB と 128GB に倍増し、32GB は399ドルのままでした。
- 初代 iPhone SE と iPhone 6s の違いは何ですか。
- A9 チップ、1200万画素の背面カメラ、4K 動画、Live Photos は共通ですが、SE は4インチ画面で、前面カメラは120万画素、3D Touch はありません。6s の前面カメラは500万画素でした。
- 初代 iPhone SE はいつ販売終了になりましたか。
- 2018年9月12日、iPhone XS と XR が発表された日に、iPhone 6s・6s Plus・iPhone X とともに販売を終えました。
出典
予約日・発売日、初日の13カ国・地域(日本を含む)と4月の追加国、米国価格、主な仕様、色
一次資料iPhone SE — Technical Specifications — Apple Support
前面カメラ120万画素と Retina Flash、4インチ 1136×640、重さ113g、NFC
一次資料iPhone 5s — Technical Specifications — Apple Support
比較表の iPhone 5s 側
二次資料Apple Introduces iPhone SE: Lower Price in a Smaller Package — NBC News, Mar 21, 2016
Joswiak の発言(2015年に4インチ iPhone を3000万台、多くが初めての iPhone)
二次資料“小さなiPhone”が復活! アップルが4インチ「iPhone SE」発表 — 価格.comマガジン, 2016-03-22
日本の SIM フリー版価格(税別)
二次資料ドコモ・au・ソフトバンク、「iPhone SE」の予約受付を24日16時01分から開始へ — gori.me, 2016-03-22
国内3社の予約開始時刻と3月31日発売
第2世代 iPhone SE(2020年4月15日、399ドル)
一次資料Apple Pay coming to Japan with iPhone 7 — Apple Press Release, Sep 7, 2016
日本の店頭での Apple Pay は FeliCa を載せた日本向け iPhone 7 / 7 Plus と Apple Watch Series 2 に限られたこと
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