T1#market#ethics

Facebook 公開

2008年 South by Southwest に登壇した Mark Zuckerberg
出典Jason McELweenie · CC BY 2.0 · Commons で見る ↗

メタデータ

日付
年代
2000s
Tier
T1
出典数
09
関連項目
02
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#market#ethics

2004年2月9日(月)付のハーバード大学の学生新聞 The Harvard Crimson に、「Hundreds Register for New Facebook Website(新しいフェイスブック・サイトに数百人が登録)」という短い記事が載った。2年生の Mark Zuckerberg は、大学が学生の公式なオンライン「フェイスブック」を作るのを待ちきれず、1週間ほどコードを書いて「先週水曜の午後」── 2月4日 ── に thefacebook.com を公開した、と記事は伝える。前日の午後までに650人を超える学生が登録し、本人は翌朝までに900人に達すると見込んでいた。

ドメインそのものは、.com レジストリの記録によれば2004年1月11日に登録されている。

学生が作り直した、ハーバードの名簿

2004年の時点で「facebook」は会社の名前ではなかった。ハーバードでそれが意味したのは、寮(House)ごとに作られた学生の顔写真付き名簿であり、その一部はパスワードで保護されていた。Crimson の記事からは、全学で使えるオンライン版を学生が求めていたのに、大学の対応が遅れていたことが分かる。Zuckerberg は記者に率直に語っている。大学がそれに2年もかけるのはばかげている、自分なら大学よりうまく、1週間で作れる、と。

登録にはハーバードのメールアドレスが必要だった。利用者は写真と個人情報・学業上の情報を載せ、履修科目・所属団体・寮で他の学生を検索し、友達のネットワークを作ることができた。Zuckerberg は Friendster を手本にしたと語り、最も新しい機能は同じ授業を取っている学生を調べられることだと述べている。一方、大学の寮のコンピュータ担当責任者は、公式版は大学にとって非常に優先度の高い計画であり、春学期の終わりまでに完成させるつもりだと記者に答えていた。

会社は Zuckerberg ひとりで作ったものではない。Eduardo Saverin、Dustin Moskovitz、Andrew McCollum、Chris Hughes が共同創業者として名を連ねている。

一つの大学から、すべての人へ

Facebook の拡大は意図的に段階を踏んでいた。登録できるメールアドレスのドメインを、一段ずつ広げていったのである。

時期登録できた人
2004年2月ハーバードの学生
2004年3月Stanford、Columbia、Yale、続いて他のアイビーリーグとボストン周辺の大学、さらに米国・カナダの大半の大学へ
2005年9月高校生
2006年まで対応する .edu .com .org .gov .mil のアドレスを持つ人(学校・企業・非営利団体・政府機関)
2006年9月26日有効なメールアドレスを持つ誰でも

2006年9月26日の発表は、その理由を Zuckerberg の言葉で説明している。Facebook に加わりたいのに今まで加われなかった何百万人もの要望に応えるための拡大であり、大学生ユーザの約3分の1はすでに卒業している、と。それでも、ハーバードのサイトを特徴づけていたネットワークの構造は残った。プロフィールを見られるのは同じネットワークの人と承認済みの友達だけで、新規利用者には携帯電話番号の確認が求められた。

この間に、会社は2004年半ばに Palo Alto へ移り、同じ夏に Peter Thiel から初の外部出資を受け、2005年に facebook.com のドメインを買って社名から「The」を外している。

MySpace を抜く

2000年代半ばの最大のソーシャルネットワークは Facebook ではなく、MySpace だった。逆転は2008年、comScore の世界全体の測定で起きた。2008年8月に報じられた comScore の数字によれば、Facebook は同年4月に世界のユニークビジター数で MySpace を上回り、6月には Facebook の月間ユニークビジター1億3210万に対し、MySpace は1億1760万だった。1年間の伸びは Facebook が153%、MySpace は3%である。

ここで指標に注意が要る。これは調査会社のパネルで測った世界のユニークビジター数であって、登録ユーザ数でもアクティブユーザ数でもない。Facebook 自身が数える月間アクティブユーザ(MAU)が10億を超えたのはもう少し後で、2012年第3四半期の決算は、9月30日時点の MAU を10.1億人、9月の1日平均のデイリーアクティブユーザを5億8400万人、モバイルの MAU を6億400万人と報告している。

企業グループを築く

2010年代、Facebook は後に Meta の事業の大半を占めることになる会社を次々に買収した。

  • Instagram ── 2012年に買収
  • WhatsApp ── 2014年2月19日に発表。現金と株式で約160億ドル、加えて WhatsApp の創業者と従業員に30億ドル分の制限付き株式ユニット。当時の WhatsApp の月間利用者は4億5000万人を超えていた
  • Oculus VR ── 2014年3月25日に発表。約20億ドル(現金4億ドルと株式2310万株)、加えて最大3億ドルのアーンアウト

2021年10月、親会社の Facebook, Inc. は社名を Meta Platforms に変えた。ソーシャルネットワークとしての Facebook はその名前のまま続いている。会社については Meta を参照。

批判

Facebook を便利にした設計 ── 実名、友達関係の密なグラフ、そのデータを使ったターゲティング広告で成り立つ事業 ── は、2010年代後半以降、絶え間ない批判の対象にもなった。最もよく記録されているのは2018年の Cambridge Analytica 事件で、Facebook 利用者から集められたデータが政治的なターゲティングに使われた。選挙介入、誤情報、利用者データの扱いをめぐる議論は、それ以来この会社について回っている。

2004年2月の Crimson の記事にも、その問いの最初の形がある。同じ記事の中で Zuckerberg は、誰のメールアドレスも売るつもりはないと記者に語っていた。当時のサイトは一つの大学の名簿にすぎず、それが何になり、その事業モデルが何を必要とするようになるかは、まだ見えていなかった。

よくある質問

Facebook は最初から誰でも使えたのか
いいえ。当初はハーバード大学の学生限定でした。他大学、高校、企業へと段階的に広がり、有効なメールアドレスを持つ誰にでも開放されたのは2006年9月26日です。
共同創業者は誰か
Mark Zuckerberg に加え、Eduardo Saverin・Dustin Moskovitz・Andrew McCollum・Chris Hughes の4名です。

出典

  1. 三次資料Facebook — Wikipedia

    取得日: 2026-10-04

  2. 二次資料Hundreds Register for New Facebook Website — The Harvard Crimson, February 9, 2004

    「先週水曜の午後」に公開、登録者650人超

    取得日: 2026-10-04

  3. 一次資料Facebook to Acquire Oculus — Meta Investor Relations, March 25, 2014

    取得日: 2026-10-04

  4. 三次資料History of Facebook — Wikipedia

    取得日: 2026-10-04

  5. 一次資料thefacebook.com — registration record (Verisign RDAP)

    登録日 2004-01-11

    取得日: 2026-10-04

最終更新:

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