詳述 · 17件の出来事
Microsoftの歴史
1970年代

Albuquerque, New Mexico Police Department (Wikimedia Commons) · Public Domain · Commons ↗ Bill Gates と Paul Allen が、Altair 8800 用の BASIC 言語を販売するためにアルバカーキで設立。当初の社名は「Micro-Soft」(ハイフン入り)。一年後の Altair BASIC 海賊版蔓延に対する Bill Gates の公開書簡(1976年「ホビイストへの公開書簡」)は、商用ソフトウェアという概念の確立に向けた最初期の主張として、ソフトウェア産業史の象徴的文書となる。
1980年代
- EVT.002T2MS-DOS 1.0 ── IBM PC とともにOSの歴史IT全史 ── 計算機が世界を編み変える
- EVT.003T3Windows 1.0 発売OSの歴史

Brucery (Wikimedia Commons) · CC BY-SA 4.0 · Commons ↗ Microsoft が、Macintosh 向けに Word 4.0・Excel 2.2・PowerPoint 2.01・Mail 1.37 の4本を一つの箱にまとめた「The Microsoft Office」の提供を開始。最初の Office は Windows 版ではなく Mac 版であり、しかも電子メールクライアントを含む4本組だった。Windows 版が出るのは1990年10月1日で、内容は Word 1.1・Excel 2.1d・PowerPoint 2.0 の3本、メールは同梱されていない。同年秋には CD-ROM 版(希望小売価格949ドル)も投入され、マニュアルやクリップアートまで一枚のディスクに収められた ── Microsoft はこれを Macintosh 向け一般ビジネスソフトとして初の CD-ROM 提供だと謳っている。「文書・表計算・プレゼン」を単一の販売単位として束ねたこの戦略が、後の二十年にわたり企業向け生産性ソフトウェア市場を支配する基礎となった。
よくある質問
- 最初の Microsoft Office は Windows 版でしたか。
- いいえ。1989年6月19日に出た初版は Macintosh 版で、Word 4.0・Excel 2.2・PowerPoint 2.01・Mail 1.37 の4本組でした。Windows 版は1990年10月1日、メールを含まない3本組で出ています。
1990年代
- EVT.005T2Windows 3.0 ── 商業的に成功した最初の WindowsOSの歴史
- EVT.006T1Windows 95 発売OSの歴史IT全史 ── 計算機が世界を編み変える詳細を読む →

AgnosticPreachersKid (Wikimedia Commons) · Public domain · Commons ↗ 1998年5月18日、米国司法省と20州およびコロンビア特別区が、Internet Explorer の Windows への統合を含む Microsoft の反競争的行為を理由に、ワシントン DC 連邦地裁へ提訴した(民事第98-1232号・第98-1233号)。1999年11月5日、Thomas Penfield Jackson 判事は事実認定(Findings of Fact)で Microsoft が Intel 互換 PC 用 OS 市場に独占力を持つと認定し、2000年4月3日の法的結論(Conclusions of Law)でシャーマン法違反を認定。同年6月7日、地裁は会社の二分割を命じた。2001年6月28日、コロンビア特別区巡回控訴裁判所は独占維持の責任認定を主要部分で維持しつつ分割命令を破棄し、係属中に報道機関へ本件を語った Jackson 判事を救済段階から失格とした。司法省と Microsoft は2001年11月に和解案で合意し、2002年11月1日に Colleen Kollar-Kotelly 判事が承認 ── 事件は解体ではなく行動制限で決着した。9州とコロンビア特別区は和解を不十分として争いを続けた。
2000年代
- EVT.008T2Xbox 発売 ── Microsoft の家庭用ゲーム機参入ゲーム機・ゲーム技術の歴史
2010年代
- EVT.009T2Microsoft Azure 一般公開クラウドコンピューティングの歴史
- EVT.010T3TypeScript 発表 ── Microsoftプログラミング言語の歴史

Brian Smale and Microsoft · CC BY-SA 4.0 · Commons ↗ Steve Ballmer の後任として、長年クラウド事業を率いてきた Satya Nadella が Microsoft の三代目 CEO に就任。Windows と Office に依存した1990-2000年代の戦略から、Azure クラウドへ軸足を移し、Linux サポート、オープンソース受容(GitHub 買収、2018年)、OpenAI への大規模投資(2019年以降)へと方針を切り替えた。在任10年で Microsoft の時価総額は約3000億ドルから3兆ドル超へと十倍以上に拡大。
Microsoft が、開発者向けコード共有・協働サービス GitHub の買収を完了。2018年6月4日に「75億ドル相当の Microsoft 株式による買収」として発表し、10月26日にクロージング ── 対価が株式なので、発表額と成立時の実価値は別物である。Xamarin 創業者の Nat Friedman が GitHub CEO に就き、Scott Guthrie に報告する体制となった。2001年に Steve Ballmer が Linux を「知的財産の意味で、触れるものすべてに取り付くガン」と呼んだ Microsoft からの路線転換を象徴する取引。GitHub は独立運営を保ち、2021年6月の GitHub Copilot 技術プレビューへ続く。
OpenAI (Wikimedia Commons) · Public domain (below threshold of originality) · Commons ↗ Microsoft が OpenAI と独占的なクラウドパートナーシップを結び、10億ドルの投資を発表。当時の OpenAI はまだ GPT-2 を発表したばかりの研究機関だったが、この提携は2022-2023年の生成AI ブーム以後の業界構造を決定づける一手となる。2023年1月には報道ベースで100億ドル規模とされる追加投資、Bing への GPT-4 統合(2023年2月)を経て、Microsoft は AI 競争での主導的立場を確立した。
2020年代

Brian Smale / Microsoft (Wikimedia Commons) · CC BY-SA 4.0 · Commons ↗ ChatGPT 公開から2ヶ月後、Microsoft が OpenAI への複数年・複数段階の追加投資を発表。報道では総額100億ドル規模とされ、2019年の10億ドル投資と合わせ「業界史上最大の AI 関連投資」となった。Azure を OpenAI の独占クラウドとし、Microsoft 製品全体(Bing、 Office、 Teams、 Windows、 GitHub)への GPT-4 統合を加速。OpenAI が「営利キャップ」を超えた利益の一定割合を Microsoft が受け取る構造で、両社の財務は事実上不可分になった。
- EVT.015T1New Bing と Microsoft Copilot ── 検索への LLM 統合AIの歴史検索エンジンの歴史詳細を読む →
Activision Blizzard (Wikimedia Commons) · Public domain (below threshold of originality) · Commons ↗ Microsoft が2022年1月に発表した Activision Blizzard 買収が、各国当局の審査を経て10月13日に正式完了。買収額687億ドルはゲーム業界史上最大、テック業界全体でも史上最大級の M&A。Call of Duty、 World of Warcraft、 Diablo、 Candy Crush などの主要 IP が Xbox/Microsoft Gaming 傘下に。米連邦取引委員会(FTC)の差止訴訟は連邦地裁で却下され、英国 CMA は契約構造の修正(Activision のクラウドストリーミング権を Ubisoft へ15年譲渡)を条件に承認。完了3ヶ月後の2024年1月には Microsoft Gaming で1900人の人員削減が発表され、Call of Duty の Game Pass 初日配信など「サブスクへの全振り」戦略が加速した。
