標準 · 11件の出来事
クラウドコンピューティングの歴史
1990年代
01 件元 Oracle 役員の Marc Benioff が、顧客関係管理(CRM)ソフトウェアを Web ブラウザから利用させる Salesforce.com を設立。「No Software」をスローガンに、それまで自社サーバへインストールするのが当然だった企業向けソフトウェアの提供形態を「サービスとして」(後の SaaS の概念)へと移行させた最初の主要事例。
2000年代
03 件Amazon が、オブジェクトストレージサービス S3(Simple Storage Service)を公開。同年8月には計算リソースの従量課金サービス EC2 が続き、Amazon Web Services(AWS)が「クラウド」と呼ばれる新しい計算基盤の事実上の起点となった。書籍販売の傍ら社内向けに作っていたインフラを外部に開放するという発想が、後の十数年で IT 業界全体の構造を書き換えることになる。
- 登場する年表
- IT全史 ── 計算機が世界を編み変える
Google が、開発者がアプリケーションコードを書いて Google のインフラ上で実行できるサービス App Engine を公開。OS や仮想マシンの管理を完全に隠蔽し、アプリケーション層だけを開発者に意識させる「Platform as a Service(PaaS)」概念の先行的な実装。後の Heroku、Cloud Foundry、AWS Elastic Beanstalk へつながる系譜の出発点となった。
- 関連企業・組織
Robert Griesemer、Rob Pike、Ken Thompson(UNIX 作者)の3人が Google で設計したシステムプログラミング言語。C++ のビルド時間と複雑さへの不満を出発点に、ガベージコレクション、goroutine による軽量並行性、シンプルな構文を持つ。Docker、Kubernetes、Terraform、Prometheus など、2010年代のクラウドネイティブインフラの大半が Go で書かれた。
- 関連人物
- ケン・トンプソン
- 関連企業・組織
- 登場する年表
- プログラミング言語の歴史
2010年代
04 件Microsoft が、2008年に発表していたクラウド計算サービスを Windows Azure として商用展開(後に「Microsoft Azure」と改名、2014年)。AWS の後追いとなる立ち位置から、企業向け既存ソフトウェア(Active Directory、Office、SQL Server)との統合を強みとして急成長し、2010年代後半には AWS に次ぐ世界二位のクラウド事業者に。Satya Nadella 体制(2014-)の核となる事業。
- 関連企業・組織
- Microsoft
- 登場する年表
- Microsoftの歴史
PaaS スタートアップ dotCloud(後の Docker, Inc.)の Solomon Hykes が、Linux カーネルが既に持っていた cgroups と namespaces を扱いやすい CLI と Dockerfile によってラップした「Docker」を公開。仮想マシンよりも軽量で、開発環境と本番環境を統一できる「コンテナ」という概念を、それまでよりはるかに広い開発者層に普及させた。後の Kubernetes(2014年)と合わせ、2010年代後半のクラウドネイティブ運用の標準となる。
Google が、社内の Borg システム(数年来運用してきたクラスタ管理基盤)の経験を基に設計したコンテナオーケストレータ Kubernetes をオープンソース公開。2015年に Cloud Native Computing Foundation(CNCF)へ寄贈され、Linux Foundation 傘下となる。2020年代の本番運用において、複数台のコンテナを宣言的に管理する標準として、AWS・GCP・Azure すべてに搭載される事実上の業界標準に。
- 関連企業・組織
AWS が、関数単位でコードを実行し、実行された時間とリクエスト数だけが課金される Lambda を発表。サーバを意識する必要すらないという「サーバレス」モデルの本格的な始まりで、後の Cloudflare Workers、Vercel Functions、Google Cloud Functions など、現代の Web 開発のサーバ側構成の主流の起点となった。
2020年代
03 件
Amazon.com Inc. (Wikimedia Commons) · Apache License 2.0 (trademark applies) · Commons ↗ Amazon Web Services が、 複数の基盤モデル(Anthropic Claude、 AI21 Jurassic、 Stability Stable Diffusion、 Amazon Titan 等)を統一 API で提供する「Amazon Bedrock」を発表。 顧客は自社データを AWS から出さずに、 サーバレスで基盤モデルを呼べる構造。 Microsoft Azure × OpenAI の独占的提携に対抗し、 「複数モデル並列」を売りにした AWS の戦略表明。 後の Anthropic への最大40億ドル投資(2023年9月)と組み合わさり、 「マルチモデル」陣営の旗艦サービスとなる。
- 関連企業・組織
- Anthropic

Smishra1 (Wikimedia Commons) · CC BY-SA 4.0 · Commons ↗ 7月19日、サイバーセキュリティ企業 CrowdStrike が配信した Falcon Sensor の更新ファイル(Channel File 291)の不具合により、 世界中の約850万台の Windows 端末が起動不能(ブルースクリーン)に陥った。 航空便(米デルタ航空は約7000便欠航、 損失5億ドル)、 病院、 銀行 ATM、 緊急通報システム、 放送局など、 重要インフラが同時停止。 推定経済損失は100億ドル超とされ、 単一の IT 障害として史上最大規模。 復旧には手動でセーフモード起動が必要で、 多くの組織が数日〜数週間を要した。 SaaS 型セキュリティ製品の供給網リスクと、 ソフトウェア検証プロセスの不備を世界規模で露呈した。
- 関連企業・組織
- Microsoft
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- IT全史 ── 計算機が世界を編み変える · サイバーセキュリティの歴史

Daniel Torok / The White House (Wikimedia Commons) · Public domain (PD-USGov-POTUS) · Commons ↗ 1月20日、第二期 Trump 政権が発足、初日のうちに Biden の AI 大統領令(EO 14110)を撤回。AI 開発の自由化と「米国優位」を掲げる路線へ転換した。翌21日、ホワイトハウスで OpenAI・Oracle・SoftBank が共同設立する AI インフラ合弁「Stargate Project」が発表され、4年で最大5000億ドルをデータセンター・電力・チップに投資する計画が公表された。23日には「AI のリーダーシップ」を主題とした新大統領令が署名され、規制緩和と国家戦略としての AI 推進が公式化。米中対立の構図の中で、AI を国家インフラとして位置づける流れが鮮明化した。
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- OpenAI
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- IT全史 ── 計算機が世界を編み変える · AIの歴史