標準 · 33件の出来事

ゲーム機・ゲーム技術の歴史

テニス・フォー・ツーから家庭用機、3D、オンライン、携帯機、そして据置とハンドヘルドの境界を曖昧にしたハイブリッドへ。ゲーム機は最も民主化されたコンピュータであり、最も挑戦的なハードウェア開発の舞台でもあった。

1950年代

  1. 1958年の Brookhaven 国立研究所公開日、Tennis for Two が展示された計測機器部門のブース
    Brookhaven National Laboratory (Wikimedia Commons) · Public domain (PD-USGov) · Commons ↗

    Brookhaven 国立研究所の物理学者 William Higinbotham が、研究所の年次公開日のために、アナログ計算機と直径5インチのオシロスコープで動く2人対戦テニスゲームを作った。計算機を使い、映像を画面に出し、娯楽そのものを目的としたゲームとしては最も早い例の一つだが、陰極線管娯楽装置(1947年出願・1948年特許)、Bertie the Brain(1950年)、Nimrod(1951年)、OXO(1952年)といった先行例があり、「最初のビデオゲーム」の位置づけには諸説ある。Higinbotham は特許を取らず、ゲームは翌1959年の公開後に解体された。Atari の Pong(1972年)に14年先行する。

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1970年代

  1. Atari Pong の業務用筐体
    Rob Boudon; derivative work by Ubcule (Wikimedia Commons) · CC BY 2.0 · Commons ↗

    Atari の Nolan Bushnell が技術者 Allan Alcorn に練習課題として割り当てた業務用の卓球ゲーム。Alcorn は General Electric 向けの家庭用ゲームだと聞かされていたが、後年の回想でただの練習だったと語っている。試作機は1972年(資料により8月とも9月とも)、カリフォルニア州サニーベールの酒場 Andy Capp's Tavern に置かれ、改造した白黒テレビと硬貨箱だけの筐体が稼ぎ、硬貨を受けるパン焼き型が時に溢れたという。Atari は11月29日に製品として発表し、1プレイ25セントで、筐体を1台1,200ドルで売った。最初のビデオゲームではなく、1958年の Tennis for Two や Magnavox Odyssey のテニスゲームが先行するが、ビデオゲームを商業として成り立たせた最初の大きな成功作である。1975年には Sears を通じて家庭用版が出た。日本では1973年7月、タイトーが Pong をコピーした「エレポン」を発売している。

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1980年代

  1. ニンテンドー・ワールド・ストアの展示ケースに並ぶファミリーコンピュータと NES
    Russell Bernice (Wikimedia Commons) · CC BY 2.0 · Commons ↗

    任天堂が家庭用ゲーム機「ファミリーコンピュータ」(型番 HVC-001)を日本で発売。価格14,800円、同時発売ソフトは『ドンキーコング』『ドンキーコングJr.』『ポパイ』の3本。北米へは同じ設計を Nintendo Entertainment System(NES)として持ち込んだが、こちらは別の出来事で、1985年10月にニューヨークでのテスト販売、1986年2月にロサンゼルス、同年9月27日に北米全域という順で展開している。NES は1983年に北米の家庭用ゲーム市場が急縮小した(いわゆるビデオゲーム・クラッシュ)あとに投入された。ファミコン/NES の全世界連結販売数量は6,191万台(任天堂 IR、2026年6月末時点)。

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  2. ファミリーコンピュータ(赤と白の本体)の下に置いたディスクシステムのディスクドライブ
    Evan-Amos · Public domain · Commons ↗

    任天堂がファミリーコンピュータ用に出した周辺機器。発売日は1986年2月21日で、『ゼルダの伝説』と同じ日だった。日本向けの製品で、北米版・欧州版は出ていない。ゲームは磁気ディスクの「ディスクカード」で供給され、容量は当時の ROM カセットの約3倍、セーブ機能を標準で持っていた。玩具店などに置かれた「ディスクライター」で、500円(一部を除く)で別のソフトに書き換えられた。本体の価格は任天堂の公式ページに載っておらず、英語版・日本語版 Wikipedia は15,000円としている。任天堂によれば、書き換えサービスは2003年9月30日に終わった。

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1990年代

  1. 家庭用ネオジオ(AES)の黒い本体と、ケーブルでつないだジョイスティック型のコントローラ
    Evan-Amos · CC BY-SA 3.0 · Commons ↗

    SNK のゲームシステム。SNK によれば1990年4月、1台の筐体で複数のゲームを入れ替えられる業務用基板 MVS と、同じゲームを自宅で遊べる家庭用機 NEO・GEO が登場した。日本語版 Wikipedia によれば MVS の稼働は4月16日、家庭用はまずレンタル用として4月26日に出た。ファミ通.com によれば、一般販売が正式に始まったのは1991年7月1日で、同時に価格を改定し、本体48,800円、ソフトは容量に応じて13,800〜21,000円とした。改定前の本体価格を、日本語版 Wikipedia と GAME Watch は58,000円としている。SNK によれば、ソフトの供給は2004年まで14年続いた。

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  2. 日本版スーパーファミコン本体と、X・Y・L・R ボタンを備えたコントローラー
    Evan-Amos · Public domain · Commons ↗

    任天堂がファミコンの後継として日本で発売した 16bit の家庭用ゲーム機。発売は1990年11月21日で、当初の1989年7月から半導体不足などで延期されていた。同時発売ソフトは『スーパーマリオワールド』と『F-ZERO』の2本だけだった。画像の拡大・縮小・回転機能を備え、コントローラーに X・Y・L・R ボタンを加えて、以後のゲームパッドの基本形をつくった。北米では Super Nintendo Entertainment System(SNES)として1991年8月下旬に店頭に出始め、全国での公式発売日は9月9日とされる。欧州は1992年。任天堂 IR によれば本体の全世界販売は4,910万台(日本1,717万台、米大陸2,335万台)、ソフトは3億7,906万本。

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    任天堂

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2000年代

  1. 縦置きスタンドに立てた初期型 PlayStation 2 本体と DUALSHOCK 2 コントローラー
    Evan-Amos · Public domain · Commons ↗

    ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)の家庭用ゲーム機。日本発売は2000年3月4日(標準価格39,800円)で、北米は同年10月26日(299ドル)、欧州は11月24日に続いた。日付と価格は1999年9月13日に発表されている。128bit の Emotion Engine(294.912MHz)と 32MB の Direct RDRAM を積み、初代 PlayStation のソフトをそのまま遊べ、DVD-Video も再生できた。DVD プレーヤーがまだ高価だった時期に、ゲーム機であると同時に手の届く DVD プレーヤーとして受け入れられた。2001年にネットワークアダプタでオンライン対応し、2004年11月には体積を4分の1に減らした薄型の SCPH-70000 が出た。日本での出荷は2012年12月28日に終わり、SIE は累計販売を1億6,000万台以上としている。

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  2. 初代ゲームボーイアドバンス(バイオレット)。横長の本体の中央に液晶、左に十字キー、右に A・B ボタン
    Evan-Amos · Public domain · Commons ↗

    任天堂の携帯型ゲーム機で、ゲームボーイカラーの後継。日本発売は2001年3月21日、価格は9,800円。北米は6月11日(99.99ドル)、欧州は6月22日に続いた。8ビットだったゲームボーイを32ビットにし、ゲームボーイカラーの約1.5倍の2.9インチ反射型 TFT カラー液晶と L・R ボタンを加え、従来のゲームボーイのソフトも遊べた。1本のカートリッジを通信ケーブルで最大4人が遊べる方式も導入した。2003年2月14日には折りたたみ式でフロントライトと充電池を備えたゲームボーイアドバンスSP が出た。任天堂 IR によれば、SP などを含む本体の全世界販売は8,151万台、ソフトは3億7,742万本。

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    任天堂

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2010年代

  1. 横長で黒い Xbox 360 用 Kinect センサー。前面に複数のカメラの窓が並び、下に台座が付いている
    Evan-Amos · Public domain · Commons ↗

    Microsoft が Xbox 360 向けに出した、体の動きと声で操作するためのセンサー。北米で2010年11月4日に149.99ドル(『Kinect アドベンチャー!』同梱)で発売され、日本では11月20日に14,800円で発売された。ギネス世界記録は、最初の60日間(2011年1月3日まで)に1日平均13万3,333台を売った最速の販売記録として認定している。2013年の Xbox One では全機に同梱されたが、2014年6月に Kinect なしの399ドル版が出て、2017年に Xbox One 用の生産を終えた。累計はおよそ3,500万台と報じられた。PC 用の Kinect for Windows や研究での利用を経て、技術は2019年発表の Azure Kinect DK に受け継がれ、これも2023年に生産を終えた。

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  2. 開いた状態の初代ニンテンドー3DS(アクアブルー)。上画面と下のタッチスクリーン、左上のスライドパッドが見える
    Evan-Amos · Public domain · Commons ↗

    任天堂の携帯型ゲーム機で、ニンテンドーDS の後継。日本発売は2011年2月26日、価格は25,000円(税込)。欧州は3月25日、北米は3月27日(249.99ドル)に続いた。上画面は特別なメガネなしで立体視できる3.53インチの液晶で、3D の強さはスライダーで調節できた。スライドパッド、ジャイロセンサー、3D 写真を撮れる外側の2眼カメラ、すれちがい通信を備え、DS のソフトも遊べた。任天堂は2011年7月28日、年末商戦に向けて普及に弾みをつけるためとして、日本の価格を8月11日から15,000円に下げると発表し、北米も8月12日から169.99ドルとした。値下げ前の購入者には、ファミコンとゲームボーイアドバンスのソフト計20本を無償で配る「アンバサダー・プログラム」を用意した。任天堂 IR によれば、派生機種を含む本体の全世界販売は7,594万台。

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    任天堂

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2020年代

  1. Xbox Series X 本体とコントローラ
    Der. Bellemer (Wikimedia Commons), background removed by L0Ldu82 · CC BY 4.0 · Commons ↗

    Microsoft が高性能版 Xbox Series X(499ドル)と廉価な全デジタル版 Xbox Series S(299ドル)を40市場で同時発売。 同一世代で GPU 規模と想定解像度そのものが異なる二機種を並べた点が新しかった。 Quick Resume、 Smart Delivery、 4世代分の後方互換を備え、 サブスクリプション Game Pass を主軸に「ハード本体ではなくサービスで囲い込む」戦略を敷いた。 2022年発表・2023年完了の Activision Blizzard 買収(発表額687億ドル、 完了時754億ドル)を経て、 2024年にはファーストパーティ作品を PS5・Switch へ出す方針に転換。 2026年2月に Phil Spencer が退任し、 Asha Sharma が Microsoft Gaming CEO に就いた。

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    Microsoft
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  2. PlayStation 5 本体と DualSense コントローラ
    Howardcorn33 (Wikimedia Commons) · CC0 1.0 (Public domain) · Commons ↗

    Sony が PlayStation 5 を北米・日本で発売。 AMD Zen 2 ベースの 8 コア CPU、 RDNA 2 GPU、 カスタム SSD(5.5 GB/s)で読み込み時間を劇的に短縮。 触覚フィードバックとアダプティブトリガを備えた DualSense コントローラを採用。 COVID-19 によるサプライチェーン混乱で発売後2年近く慢性的な品薄が続いた。 同時期に発売された Xbox Series X/S と合わせ「第9世代家庭用機」の幕開けとなる。 2024年11月の PS5 Pro 発売(699ドル)まで、 単一世代としては累計約6500万台を販売。

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    IT全史 ── 計算機が世界を編み変える

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  3. EVT.032T1Microsoft、Activision Blizzard を687億ドルで買収完了Microsoftの歴史詳細を読む →