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Amazon プライム開始 ── 年79ドルで2日配送が使い放題

出典Amazon (Wikimedia Commons) · Public domain (text logo; trademarked) · Commons で見る ↗

メタデータ

日付
年代
2000s
Tier
T1
出典数
11
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01
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#market#consumer#regulation

Amazon プライムは、2005年2月2日に決算発表の一段落として登場した。この日 Amazon.com が出した2004年第4四半期の決算リリースは、利益の数字を並べた直後に、同じ日に同社初の会員制プログラム Amazon Prime を導入したと書いている。年会費は79ドル。最低購入額なしで、2日で届く速達配送が何度でも無料になる。

2005年2月2日の中身

項目2005年2月2日の発表
年会費79ドル
2日配送無制限で無料、最低購入額なし
翌日配送1点3.99ドル、米東部時間18時30分までの注文
家族同居する家族4人まで特典を共有

創業者で CEO の Jeff Bezos は同じリリースで、短期的には会社にとって費用がかさむが顧客にとって大きな利点だと説明し、プライムをこう呼んだ。“Amazon Prime is ‘all-you-can-eat’ express shipping”。さらに、最低購入額を気にしたり注文をまとめたりする必要がなくなり、2日配送がたまの贅沢ではなく日常の体験になる、と述べている。

つまり出発点は動画でも音楽でもなく、配送料の定額制だった。特典が増えるのはこの後である。

日本では2007年6月8日

日本の Amazon.co.jp は2007年6月8日にプライムを始めた。同社の発表によれば、Amazon の国際サイトとして初めての導入で、内容は次のとおりだった。

  • 年会費3,900円(税込)
  • 「お急ぎ便」が回数無制限で使える(沖縄と一部離島を除く全国)
  • 同居する家族2人まで家族会員として登録できる

お急ぎ便はそれまで関東エリアだけの有料サービスで、プライム開始と同時に全国一律350円(税込)の有料オプションとしても提供された。関東では最短当日、それ以外の地域では最短翌日に届くとされた。

2011年、動画が加わる

2011年2月22日、Amazon は米国のプライム会員が5,000本超の映画とテレビ番組を、広告なし・見放題で、追加料金なしに見られるようになったと発表した。年会費は79ドルのまま据え置かれた。Mac、PC、およそ200機種のネット対応テレビ・Blu-ray プレーヤー・セットトップボックスで視聴でき、別途9万本超を1本ずつ購入・レンタルできた。

DVD 郵送レンタルから配信へ移りつつあった Netflix と、配送の会員制に動画を足した Amazon が、ここで同じ市場に並んだ。

日本でプライム・ビデオが始まったのは2015年9月24日である。発表によれば、年会費は3,900円(税込、月325円相当)のまま変えず、新規・既存のプライム会員が追加料金なしで見放題になった。

会員数と年会費

Amazon は会員数を定期的には開示していないが、株主への手紙で節目を書いてきた。

時点内容出典
2005年2月米国で年79ドルで開始2004年第4四半期決算
2007年6月日本で年3,900円(税込)で開始Amazon.co.jp 発表
2017年有料会員が世界で1億を超えた(開始から13年)2017年の株主への手紙
2020年世界で2億人を超える会員2020年の株主への手紙
2022年2月米国の年会費を119ドルから139ドル、月額を12.99ドルから14.99ドルへ2021年第4四半期決算

2022年の値上げについて、決算リリースは2018年以来の値上げだと書き、特典の拡大と賃金・輸送費の上昇を理由に挙げた。

さらに CNBC によれば、Amazon は2023年9月、プライム・ビデオに2024年初めから米国で広告を入れ、広告なしで見るには月2.99ドルを追加で払う形にすると発表した。

2023年、FTC の提訴

2023年6月21日、米連邦取引委員会(FTC)はワシントン州西部地区連邦地裁に Amazon を提訴した。FTC の発表によれば、主張は次の3点に集約される。

  • 消費者を、同意を得ないまま自動更新のプライム会員に登録させた。購入ボタンの一部は、押すとプライムにも加入することを明示しておらず、加入せずに買う選択肢は見つけにくかった
  • 解約の手続きは何段階もあり、割引の提示や自動更新を止めるだけのページを経なければ解約にたどり着けなかった。FTC の発表は、過去の報道によれば Amazon がこの解約手続きを「Iliad」と呼んでいたと記している
  • 経営陣は、解約を簡単にする変更を、収益を損なうとして遅らせたり退けたりした

FTC は根拠として、FTC 法と、オンラインの定期購入を規制する ROSCA(Restore Online Shoppers' Confidence Act)を挙げた。

2025年、25億ドルの和解

2025年9月25日、FTC は Amazon との和解を発表した。総額25億ドルで、内訳は民事制裁金10億ドルと消費者への返金15億ドル。FTC によれば、制裁金は FTC の規則違反をめぐる事件で過去最大で、対象となる消費者は推計3,500万人とされた。和解の条件には、プライムへの加入を断る明確なボタンを置くこと(“No, I don’t want Free Shipping.” と書かれたボタンは今後使えない)、料金・請求日・自動更新・解約方法を加入時に明示すること、加入と同じ方法で簡単に解約できるようにすること、返金の配分を独立した第三者が監督することが含まれる。

Amazon は2025年第3四半期の四半期報告書(10-Q)で、FTC 訴訟の和解に関わる25億ドルを費用として計上したと記している。

79ドルの配送定額から始まった仕組みは、20年後には、加入と解約のさせ方そのものが規制の対象になっていた。Amazon のもう一つの柱であるクラウドの始まりは Amazon S3 を参照。

よくある質問

Amazon プライムはいつから始まったのですか。
米国では2005年2月2日に年会費79ドルで始まりました。日本では2007年6月8日に年会費3,900円(税込)で始まり、Amazon の国際サイトとして初めての導入でした。
プライム・ビデオはいつから会員特典になったのですか。
米国では2011年2月22日に、5,000本超の映画とテレビ番組の見放題配信が追加料金なしで加わりました。日本では2015年9月24日に始まりました。
FTC の Amazon プライム訴訟はどうなったのですか。
FTC は2023年6月21日に提訴し、2025年9月25日に計25億ドルで和解しました。内訳は民事制裁金10億ドルと消費者への返金15億ドルで、Amazon は加入を断るボタンを明示し、加入と同じ方法で簡単に解約できるようにすることを求められました。

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