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初代 Kindle ── 電子ペーパーと Whispernet の電子書籍リーダー

メタデータ
- 日付
- 年代
- 2000s
- Tier
- T1
- 参照年表
- 半導体・ハードウェアの歴史
- 出典数
- 05
- 関連項目
- 01
- Tags
- #amazon#consumer#launch
Kindle(キンドル)は Amazon の電子書籍リーダーである。初代は2007年11月19日(米国時間)に発表され、同じ日に米国の amazon.com で399ドルで発売された。発表と発売が同じ日で、最初は米国だけの製品だった。日本で Kindle ストアが開いたのは5年後の2012年10月25日である。
初代の特徴は二つあった。バックライトのない電子ペーパーの画面と、PC を介さずに本を直接ダウンロードできる無線配信 Whispernet である。
初代 Kindle の仕様と価格
| 項目 | 初代 Kindle(Amazon の発表) |
|---|---|
| 発表・発売 | 2007年11月19日(米国) |
| 価格 | 399ドル |
| 画面 | 高解像度の白黒電子ペーパー。バックライトなしで、紙のように光を反射する |
| 通信 | Whispernet(携帯電話と同じ EVDO のデータ網)。通信料は Amazon が負担 |
| 重さ | 10.3オンス(約292g) |
| 保存 | 本体に200冊以上。SD カードで数百冊を追加でき、購入した本は Amazon.com にも保存される |
| 開始時の本 | 9万点以上 |
Amazon は電子ペーパーについて、本や新聞と同じくインクを使い、そのインクの粒子を電気的に表示する仕組みだと説明した。バックライトを使わず、明るい日差しの下でも読めるというのが売りだった。
Whispernet ── PC も Wi-Fi も要らない
初代 Kindle の無線配信 Whispernet は、携帯電話と同じ全米の高速データ網(EVDO)を使い、PC も Wi-Fi のホットスポットも同期も使わずに、Kindle ストアで本を選んでその場で受け取れるようにした。Amazon は、本のダウンロードは1分足らずで済むとしていた。
通信の費用は Amazon が負担し、利用者に月額料金やデータ通信の契約、回線の縛りはなかった。端末の価格と本の代金に通信費を含めてしまう、という設計である。
端末でできたこと
| 機能 | 内容(Amazon の発表) |
|---|---|
| 辞書と Wikipedia | 25万項目以上の New Oxford American Dictionary を内蔵し、Wikipedia にもアクセスできた |
| 検索 | 標準配列のキーボードで、Kindle ストア、購入した本、Wikipedia を検索 |
| 注釈 | 余白に書き込むように注釈を付け、ハイライトやしおりを残せる。最後に読んだページは自動で記録 |
| 電池 | 無線をつけたままでおよそ2日に1回、切れば1週間以上読める。充電は2時間 |
| 文字 | 6段階の文字サイズ |
| 個人の文書 | 端末ごとのメールアドレスに Word 文書や画像を送ると、1件0.10ドルで無線で届く |
ページ送りのボタンは本体の左右両側に縦長に付いていて、右手でも左手でも片手で持ってページをめくれるように作られていた。届いたその日から、ソフトの導入や設定なしに使える、というのも発表資料の売りの一つだった。
同じ発表で Amazon は、出版社や著者が自分で本を登録して Kindle ストアで売れる自費出版の仕組み Digital Text Platform(DTP)も始めている。端末と本屋に加えて、本を並べる入口まで同時に用意していたことになる。
本と定期購読の値段
| 内容 | 開始時の条件 |
|---|---|
| 本 | 9万点以上。New York Times のベストセラーと新刊112点のうち101点が9.99ドル(別記のあるものを除く) |
| 新聞 | 月5.99〜14.99ドル。夜間に自動配信 |
| 雑誌 | 月1.25〜3.49ドル |
| ブログ | 300以上。1件あたり月0.99ドルから、日中に随時更新 |
新聞・雑誌・ブログには2週間の無料試用が付いた。
発表資料で Jeff Bezos は、Kindle は3年以上かけて作ってきたもので、設計で最も重視したのは読書の邪魔をせず手の中で存在を消すことだと述べている。ベッドでも電車の中でも、思いついた本が1分以内に手に入る、とも語った。
日本上陸は2012年
日本向けの Kindle ストアは、Amazon.co.jp が2012年10月24日に発表し、翌10月25日に開いた。開始時の日本語の電子書籍は5万点以上だった。
同時に、初めて日本語に対応した Kindle 端末として Kindle Paperwhite の予約が始まった。価格は Wi-Fi 版が8,480円(11月8日からは7,980円)、Wi-Fi + 3G 版が12,980円で、どちらも11月19日に出荷された。日本では、初代から数えて5年後の、画面にライトを内蔵した世代から Kindle の歴史が始まったことになる。
その後の Kindle
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| 2012年9月6日 | Kindle Paperwhite を発表。画面の上から光を当てる内蔵フロントライトを搭載し、米国で119ドル(3G 版179ドル)、10月1日出荷。同じ発表でタブレットの Kindle Fire HD(7インチと8.9インチ)も示した |
| 2012年10月25日 | 日本の Kindle ストアが開店 |
| 2024年10月 | 初のカラー版 Kindle Colorsoft Signature Edition を発表。米国で279.99ドル、10月30日出荷 |
Paperwhite のフロントライトは、反射防止層の下に光を導いて画面へ向ける方式で、Amazon はこれを特許取得済みの技術と説明した。バックライトなしを売りにした初代から5年で、暗い場所でも読める電子ペーパーへと変わったことになる。
位置づけ
初代 Kindle は、電子ペーパーの専用端末と、通信料込みの無線配信と、9.99ドルの本をそろえた本屋を、一つの製品として同時に出した。端末と、その上で買う本の両方を Amazon が売る形である。2010年の iPad が多用途のタブレットとして登場したあとも、Kindle は読むための専用端末として続いた。機器の流れは 半導体・ハードウェアの年表、企業については Amazon を参照。
よくある質問
- 初代 Kindle はいつ発売されましたか。
- 2007年11月19日です。Amazon は同じ日に発表と販売開始を行い、米国の amazon.com で399ドルで売り出しました。
- Whispernet とは何ですか。
- 初代 Kindle の無線配信の仕組みです。携帯電話と同じ EVDO のデータ網を使い、PC や Wi-Fi なしで本や新聞をダウンロードできました。通信料は Amazon が負担し、月額料金や回線契約はありませんでした。
- Kindle が日本で使えるようになったのはいつですか。
- Amazon.co.jp が2012年10月24日に発表し、翌25日に日本向けの Kindle ストアを開きました。開始時の日本語の本は5万点以上で、日本語対応の Kindle Paperwhite(8,480円)は11月19日に出荷されました。
- カラー表示の Kindle はいつ出ましたか。
- 2024年10月に発表された Kindle Colorsoft Signature Edition が最初のカラー版で、米国価格は279.99ドル、10月30日に出荷が始まりました。
出典
一次資料Introducing Amazon Kindle — Amazon.com press release, Nov 19, 2007
発表と同日発売、399ドル、電子ペーパー、Whispernet(EVDO、通信料は Amazon 負担)、9万点以上、9.99ドル、10.3オンス、200冊以上、新聞・雑誌・ブログの価格、辞書・検索・注釈・電池、Digital Text Platform、Bezos の発言
一次資料Introducing the All-New Kindle Paperwhite — Amazon.com press release, Sep 6, 2012
Paperwhite 119ドル / 3G 版179ドル、内蔵フロントライト、10月1日出荷、Kindle Fire HD(7インチ・8.9インチ)
10月25日のストア開店、日本語5万点以上、Paperwhite 8,480円(11月8日から7,980円)、3G 版12,980円、11月19日出荷
一次資料Meet the all-new Kindle family, including the first color Kindle — About Amazon
初のカラー版 Kindle、Colorsoft Signature Edition 279.99ドル、10月30日出荷(ページは2026年9月1日に更新)
二次資料Amazon introduces Kindle Colorsoft Signature Edition — GSMArena, Oct 16, 2024
Colorsoft の発表日(2024年10月16日)
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