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AMD(アドバンスト・マイクロ・デバイセズ)
1969年5月1日に米デラウェア州で法人化された半導体企業。1972年に株式を公開した。Intel の x86 と互換のプロセッサを作り、両社の特許紛争は1995年と2009年の和解とクロスライセンスで決着した。1999年に Athlon、2003年に Opteron を出し、2006年に GPU の ATI を買収、2009年に製造部門を GLOBALFOUNDRIES として切り出して工場を持たない会社になった。2017年の Zen アーキテクチャで CPU を立て直し、2022年に FPGA の Xilinx を全株式交換で買収。2025年10月には OpenAI と6GW 分の GPU 供給で合意した。2025年12月期の売上は346億ドル、うちデータセンタ部門が166億ドル。

組織情報
- 設立
- 1969
- 状態
- 稼働中
- 活動期間
- 1969–
- 関連事象
- 05
- 名称
- ENAMD (Advanced Micro Devices)JAAMD(アドバンスト・マイクロ・デバイセズ)
AMD(Advanced Micro Devices)は、1969年5月1日に米デラウェア州法のもとで法人化された半導体企業である。同社の年次報告書(Form 10-K)は、数十人のシリコンバレーの新興企業として始まったと書き、1972年に株式を公開した。本社はカリフォルニア州サンタクララ、従業員は約31,000人(2025年12月末)。Lisa Su が社長兼 CEO を務め、雇用契約は2014年10月8日に発効している。
Intel と同じ命令セットで競う
AMD の主力は、Intel の x86 と互換のプロセッサである。同じ命令セットで競う以上、Intel との特許関係が事業の前提になる。1995年の10-K によると、両社は1995年1月11日にそれまでの法的紛争をすべて和解し、同年12月に5年間の包括的な特許クロスライセンスを結んだ(マイクロコードの著作権は対象外)。2009年11月には、反トラスト訴訟を含むすべての紛争を終わらせる合意に達し、Intel が AMD に12.5億ドルを支払い、新たな5年間のクロスライセンスを結んだ。AMD は米デラウェア州の訴訟と日本の2件の訴訟を取り下げ、各国の規制当局への申し立ても撤回した。
その互換の枠の中で、AMD は何度か先手を取った。10-K によると、1999年6月に第7世代の x86 互換設計 Athlon の出荷を始め、2003年4月に64ビットのサーバ用プロセッサ Opteron、同年9月に Athlon 64 を出した。Athlon 64 について、AMD は Windows 互換で x86 ベースの64ビット PC 用プロセッサとして最初のものだと主張している。x86 と ARM の違いは用語集にまとめてある。
会社の形を3回変えた
| 年 | 出来事(10-K・8-K) | 何が変わったか |
|---|---|---|
| 2006年10月 | GPU の ATI Technologies を買収。取得価額56億ドル | CPU に加えて GPU とチップセットを持つ会社に |
| 2009年3月 | 投資会社 ATIC と製造の合弁 GLOBALFOUNDRIES を設立 | 工場を切り離し、ウェハをすべて外部に委託する会社に |
| 2022年2月 | FPGA の Xilinx を全株式交換で買収(Xilinx 1株に AMD 1.7234株) | データセンタ向けに FPGA と適応型 SoC が加わる |
2025年の10-K によると、7nm 以下の CPU と GPU のウェハはすべて TSMC、7nm より大きいプロセスは主に GLOBALFOUNDRIES が製造する。GLOBALFOUNDRIES が7nm 開発を無期限に止め、AMD が7nm を TSMC に集めた経緯は TSMC 7nm(2018年) の項目にある。
製品の面で会社を立て直したのは Zen である。2017年の10-K によると、同年3月に新しい「Zen」コアを使う8コア16スレッドの Ryzen 7 を、6月にサーバ用の EPYC 7000 シリーズを投入した。いずれも14nm FinFET で作られた。
ゲーム機の中の AMD
AMD のセミカスタム SoC は、2025年の10-K の記載で PlayStation 5、Xbox Series X/S、Valve が発表した Steam Machine に使われている。Valve の携帯機 Steam Deck も AMD の APU を積む。ゲーム機向けは Client and Gaming 部門に含まれ、同部門のゲーム関連売上は2025年に39億ドル(前年比51%増)だった。
重要事件
- 1969年5月1日: デラウェア州法のもとで法人化。
- 1972年: 株式を公開。
- 1995年1月11日: Intel とすべての係争を和解。12月に特許クロスライセンス。
- 1999年6月: Athlon の出荷を開始。
- 2003年4月: Opteron を投入。
- 2003年9月: Athlon 64 を投入。
- 2006年10月25日: ATI の買収を完了。
- 2009年3月2日: GLOBALFOUNDRIES を設立。
- 2009年11月: Intel と反トラスト訴訟を含む全面和解。Intel が12.5億ドルを支払う。
- 2017年3月: Zen コアの Ryzen 7 を投入。
- 2017年6月: Zen コアのサーバ用 EPYC 7000 を投入。
- 2022年2月14日: Xilinx の買収を完了。
- 2025年3月: サーバ設計の ZT Systems を買収(現金32億ドルと830万株)。製造事業は同年10月に Sanmina へ売却。
- 2025年10月: OpenAI と6GW 分の GPU 導入で合意。
業績指標
2025年12月期。2026年2月の10-K による。
- 売上: 346億ドル(前年比34%増)/ 営業利益: 37億ドル/ 純利益: 43億ドル
- 粗利益率: 50%。MI308 の対中輸出規制に伴う在庫関連費用(純額約4.4億ドル)を含む
| 部門 | 売上 | 前年比 | 営業利益 |
|---|---|---|---|
| Data Center(AI アクセラレータ、サーバ用 CPU など) | 166億ドル | +32% | 36億ドル |
| Client and Gaming(PC 用 CPU、GPU、セミカスタム SoC) | 146億ドル | +51% | 29億ドル |
| Embedded(組み込み用 CPU・FPGA・適応型 SoC など) | 35億ドル | −3% | 12億ドル |
2026年第2四半期(6月27日まで)の売上は115億ドルで、前年同期比50%増えた(10-Q)。
AI 向け GPU と輸出規制
10-K は、データセンタの主な競合として Intel と NVIDIA を挙げ、ディスクリート GPU では NVIDIA を市場シェアの首位と書いている。2025年の10-K によると、大手クラウドや OEM が Instinct MI350X を導入し、AMD は毎年新しい Instinct を出す計画を掲げている。
2025年10月の OpenAI との契約は、6GW 分の GPU 購入と、OpenAI が最大1億6,000万株を1株0.01ドルで取得できるワラントを組み合わせた。ワラントは GPU の購入量と AMD の株価目標などの条件を満たすごとに段階的に確定し、2025年末の時点ではどの段階も確定していない。投資とチップ購入を結びつけたこの種の取引をめぐる議論は AI バブル論争 の項目に譲る。
輸出規制も業績に直接響いた。10-K によると、2025年第2四半期に米国の対中輸出制限で MI308 の在庫関連費用約8億ドルを計上し、その後に一部の中国顧客向けの輸出許可を得て第4四半期に出荷を始め、約3.6億ドルを戻し入れた。米政府当局者は許可を受けた MI308 の対中売上の15%を政府が受け取ることを期待すると表明したが、それを定める規則はまだ公表されていないと10-K は書いている。
関連する出来事
よくある質問
- AMD はいつできた会社ですか。
- 年次報告書(Form 10-K)によると、1969年5月1日に米デラウェア州法のもとで法人化され、1972年に株式を公開しました。本社はカリフォルニア州サンタクララです。
- AMD は自社で半導体を製造していますか。
- 製造していません。2009年3月に製造部門を GLOBALFOUNDRIES として切り出し、現在はすべての製品のウェハを外部に委託しています。10-K によると、7nm 以下の CPU と GPU は TSMC、7nm より大きいプロセスは主に GLOBALFOUNDRIES が製造します。
- AMD と OpenAI の契約はどういうものですか。
- 2025年10月の製品購入契約で、OpenAI が6GW 分の AMD 製 GPU を導入し、最初の1GW は Instinct MI450 シリーズを使います。同時に AMD は OpenAI に、最大1億6,000万株を1株0.01ドルで取得できるワラントを発行しました。権利は GPU の購入量や AMD の株価などの条件を満たすごとに段階的に確定します。
出典
1969年5月1日の法人化と1972年の公開、部門別の売上と営業利益、純利益、従業員数、委託先の製造会社、セミカスタム製品の採用機種、ZT Systems の買収と製造事業の売却、OpenAI との契約とワラント、MI308 の輸出規制に伴う費用
2026年第2四半期の売上(115億ドル、前年同期比50%増)
1995年1月11日の Intel との和解と、同年12月の5年間の特許クロスライセンス
Opteron(2003年4月)と Athlon 64(同年9月)の投入
2006年10月25日の ATI 買収完了と取得価額56億ドル
2009年3月2日の GLOBALFOUNDRIES 設立、同年11月の Intel との和解(12.5億ドル)と新しいクロスライセンス
Zen アーキテクチャの Ryzen 7(2017年3月)と EPYC 7000(同年6月)
一次資料AMD Completes Acquisition of Xilinx — AMD, February 14, 2022 (Form 8-K Exhibit 99.1)
全株式交換による Xilinx 買収の完了と交換比率
最終更新: