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NVIDIA

1993年4月に Jensen Huang・Chris Malachowsky・Curtis Priem が創業した米国の半導体企業。最初の製品 NV1(1995年)は業界標準の外側で設計されて失敗し、Direct3D に合わせた RIVA 128(1997年)で立て直した。1999年1月に1株12ドルで上場。GPU を汎用計算に開く CUDA、2012年の AlexNet、Mellanox 買収(2020年、70億ドル)を経て、ゲーム用チップ企業からデータセンタ企業へ転じた。2026会計年度(2026年1月期)の売上は2159億ドル、うちデータセンタが1937億ドルを占める。

カリフォルニア州サンタクララの NVIDIA 本社(2018年8月)
出典Coolcaesar (Wikimedia Commons) · CC BY-SA 4.0 · Commons で見る

組織情報

設立
1993
状態
稼働中
活動期間
1993–
関連事象
08
名称
ENNVIDIAJANVIDIA

NVIDIA は、 1993年4月に Jensen Huang・Chris Malachowsky・Curtis Priem の3人が創業した米国の半導体企業である(カリフォルニア州で法人設立、 1998年4月にデラウェア州へ再設立)。 本社はサンタクララ。 PC のゲーム用グラフィックスチップから出発し、 30年あまりかけて自らを a data center scale AI infrastructure company と規定する会社に変わった。 2026会計年度(2026年1月25日締め)の売上2159億ドルのうち、 データセンタが1937億ドルを占める。

沿革 / History

創業から2年間は開発だけの会社で、 最初の製品 NV1 は1995年5月に出た。 3D・映像・音声を1チップに載せたマルチメディア アクセラレータで、 主な狙いはゲーム機市場だった。 業界標準が固まる前に自社方式を標準にしようとした設計だったが、 1996年末までに PC 業界は Microsoft の Direct3D と SGI の OpenGL を採用し、 NV1 の売上は急減して販売を打ち切った。 1999年1月期時点の累積損失は940万ドル。 会社を救ったのは、 逆に標準へ寄せた 128ビット アーキテクチャの RIVA 128(1997年)と RIVA TNT(1998年)である。 1999年1月22日付の目論見書で350万株を1株12ドル、 公募総額4200万ドルとして上場した。

NVIDIA は自社の 10-K に our invention of the GPU in 1999 と書く。 GeForce 256 のことで、 これは同社自身の主張であり、 GPU という語もこのときのマーケティングに由来する。 転機は2つある。 ひとつは GPU をグラフィックス API を経由せずに並列計算機として使う CUDA。 同社は 10-K で導入を2006年としており、 公開された Programming Guide 1.0 は2007年6月付である。 もうひとつは 2012年の AlexNet で、 NVIDIA 自身がこれを the "Big Bang" moment of AI と呼ぶ。 2017年に最初の Tensor Core GPU を投入し、 2020年4月27日には高速ネットワークの Mellanox を70億ドルで買収して、 GPU・CPU・ネットワークを束ねる形が揃った。 SoftBank からの Arm 買収は規制の壁を越えられず、 2022年2月7日に両社が契約解消で合意した。

以後は H100Blackwell B200 と続き、 2024年6月18日には時価総額で一時世界一になった。 逆風もある。 2022年8月26日、 米政府は A100 と開発中の H100 の中国(香港を含む)・ロシア向け輸出に即時発効の許可制を課した。 2025年1月には DeepSeek-R1 の登場で株価が1日で約17%下落し、 約5890億ドルの時価総額が消えている。 2025年9月18日には Intel に50億ドルを出資し、 x86 CPU と NVLink の共同開発で合意した。

事業構成 / Segments

区分内容2026会計年度の売上(前年比)
Data Center学習・推論用 GPU、 Grace CPU、 NVLink、 Mellanox 由来のネットワーク1937億ドル(+68%)
Gaming and AI PCGeForce RTX、 AI PC 向け160億ドル(+41%)
Professional VisualizationRTX PRO、 ワークステーション32億ドル(+70%)
Automotive and Robotics自動運転・ロボティクス基盤23億ドル(+39%)

報告セグメントは Compute & Networking と Graphics の2つで、 上の区分は市場別の内訳である。 ソフトウェア面では CUDA 開発基盤の上に多数のライブラリ・フレームワーク・SDK が積み上がっており、 この積層が乗り換え費用を作っている。 創業以来の研究開発投資は累計767億ドルを超える。

重要事件 / Key Events

  • 1993年4月: Huang・Malachowsky・Priem が創業。
  • 1995年5月: 最初の製品 NV1。 標準の外側に賭けて失敗。
  • 1997年 / 1998年: RIVA 128、 RIVA TNT で立て直す。
  • 1999年1月22日: 1株12ドルで上場(350万株、 公募総額4200万ドル)。
  • 1999年: GeForce 256。 NVIDIA が GPU の発明と称する製品。
  • 2006〜2007年: CUDA 公開。
  • 2012年: AlexNet が GPU 学習の有効性を示す。
  • 2020年4月27日: Mellanox の買収完了(70億ドル)。
  • 2022年2月7日: Arm 買収を規制上の理由で撤回。
  • 2022年3月: H100 発表。 同年8月26日に対中輸出の許可制。
  • 2024年3月: Blackwell B200 発表。 6月18日に時価総額で一時世界一
  • 2025年1月: DeepSeek-R1 発表を受けて株価が1日で約17%下落。
  • 2025年9月18日: Intel へ50億ドル出資。

業績指標 / Key Metrics

  • 売上(2026会計年度): 2159億3800万ドル、 前年比 +65%
  • 純利益: 1200億6700万ドル。 GAAP 売上総利益率 71.1%
  • データセンタ売上: 1937億ドル(全社の約90%)
  • 地域別売上(顧客本社所在地): 米国1496億ドル、 台湾423億ドル、 中国(香港含む)197億ドル
  • 従業員: 約4万2000人(38カ国)。 うち3万1000人が研究開発
  • 2026会計年度に自社株買いと配当で411億ドルを株主へ還元

影響と批判 / Influence and Criticism

NVIDIA の位置は、 チップ単体ではなくソフトウェア資産で説明したほうが正確である。 CUDA 上に積み上がったライブラリ群が、 競合ハードへの移行を実務的に高くつく選択にしている。 GPU の性能でしばしば引かれる前世代比 N 倍という数字は、 ほぼ例外なく NVIDIA 自身が精度と負荷の条件を自ら選んで出した公称値であり、 独立した測定ではない ── 本サイトの H100 と Blackwell の記事はこの点を明示している。

地政学の影響はすでに数字に出ている。 2022年8月の輸出許可制以降、 中国(香港を含む)向け売上は2025会計年度の250億ドルから2026会計年度は197億ドルへ減り、 2027会計年度第1四半期の見通しでは中国向けデータセンタ計算売上をゼロとして置いている。 一方で米国向けは775億ドルから1496億ドルへ倍増した。 需要そのものが特定国の政策に強く依存する構造である。

集中の問題もある。 2026会計年度第4四半期の同社発表には、 Anthropic への出資、 Groq との非独占ライセンス、 2030年までに5ギガワット超の AI ファクトリを建てる CoreWeave との協業が並ぶ。 チップの買い手側へ資本や契約が流れる形が増えており、 需要がどこまで独立したものかは外部から検証しにくい。 従業員約4万2000人で2159億ドルを売る構造は、 製造を TSMC などの外部ファウンドリに委ねているからこそ成立するもので、 Intel が自社工場を抱えたまま赤字を出しているのと対照的である。 台湾に製造を依存する点は、 同社自身がリスク要因として挙げ続けている。

関連する出来事

  1. CUDA 1.0 公開 ── 汎用 GPU 計算
  2. AlexNet ── 深層学習時代の幕開け
  3. Nintendo Switch ── ハイブリッド機
  4. NVIDIA H100 ── AI 計算インフラの基幹
  5. NVIDIA Blackwell B200 発表 ── 生成AI 時代の旗艦 GPU
  6. NVIDIA、時価総額で世界一位(一時)
  7. DeepSeek-R1 ショック ── 中国産低コスト推論モデルが市場を揺らす
  8. Nintendo Switch 2 発売

最終更新:

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