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Nokia(ノキア)
1865年に技術者 Fredrik Idestam がフィンランド南部に開いた木材パルプ工場を起源とする企業。1960年代に Finnish Cable Works などと合併して、ゴム、ケーブル、林業、電子、発電を抱える複合企業となり、1990年代初めに通信と携帯電話を中核に据えた。同社の年次報告書は、1998年までに携帯電話で世界首位となり10年以上その座にあったとする。2014年4月25日に端末事業(Devices & Services)を Microsoft へ売却し、2016年1月4日に Bell Labs を擁する Alcatel Lucent を買収して通信インフラの会社になった。2025年12月期の売上高は198億8,900万ユーロで、光・IP・固定網の Network Infrastructure とモバイル通信網の Mobile Networks が大半を占める。

組織情報
- 設立
- 1865
- 状態
- 稼働中
- 活動期間
- 1865–
- 関連事象
- 02
- 名称
- ENNokia CorporationJANokia(ノキア)
Nokia(ノキア)は、フィンランドに本社を置く通信機器の会社である。同社の年次報告書(Form 20-F)によると、起源は1865年に技術者 Fredrik Idestam がフィンランド南部に開いた木材パルプ工場にある。Idestam はほどなくノキアンヴィルタ川沿いに2つ目の工場を設け、その川にちなんで会社を Nokia AB と名づけた。2025年の年次報告書は、この年を創業160周年と記している。
160年のあいだに、Nokia は中核の事業を何度も入れ替えてきた。同社の2016年の年次報告書は、紙製品、ケーブル、ゴム長靴やタイヤ、携帯端末、通信インフラ機器の各分野で成功してきたと自らを要約している。
事業の乗り換え
| 時期 | 中核の事業 | 出典に書かれていること |
|---|---|---|
| 1865年〜 | 木材パルプ・紙 | Idestam の工場から始まる |
| 1960年代〜 | ゴム、ケーブル、林業、電子、発電の複合企業 | Nokia AB、1912年創業の電話・電力ケーブルメーカー Finnish Cable Works などの合併による |
| 1980年代 | 通信機器 | 1982年に欧州初の完全デジタル式の市内交換機と、北欧の NMT 方式で世界初の自動車電話を出したと同社は書く |
| 1990年代〜2014年 | 携帯電話 | 1991年、Nokia が構築したフィンランドの通信事業者 Radiolinja の網で、Nokia の電話機を使った最初の GSM 通話。このころ通信と携帯電話を中核にすると決め、他の事業を売却。1998年までに携帯電話で世界首位となり、10年以上その座にあった |
| 2014年〜 | 通信インフラ、特許ライセンス | 端末事業を Microsoft に売却し、2016年に Alcatel Lucent を買収 |
通信インフラへの移行は、端末事業の売却より前から進んでいた。Nokia は2007年に通信インフラ事業を Siemens の同事業と統合して合弁会社 NSN を作り、2013年に Siemens の持分を買い取っている。
端末事業の売却とその後
スマートフォン時代の Nokia の端末と Symbian の盛衰は、Nokia 7650 と Symbian(2002年) の項目に譲る。ここでは会社の形がどう変わったかだけを記す。
- 2011年: スマートフォン市場での立場を強めるため Microsoft と提携。
- 2014年4月25日: 端末事業(Devices & Services)の実質的な全体を Microsoft に売却。発表額は54億4,000万ユーロで、うち37億9,000万ユーロが事業そのもの、16億5,000万ユーロが10年間の相互特許ライセンス(永続化のオプション付き)の対価だった。CTO 組織と特許群は Nokia に残った。
- 2015年12月4日: 地図事業 HERE の売却が完了。
- 2016年1月4日: Alcatel Lucent を買収。その研究所 Bell Labs は Nokia Bell Labs となった(Bell Labs の項目を参照)。
- 2016年: HMD Global に、Nokia ブランドの携帯電話とタブレットを作る10年間の独占ライセンスを与えた。Nokia はブランドと特許の使用料を受け取る。
通信インフラの会社として
2025年の Nokia は、4つの報告セグメントで事業を報告していた。単位は百万ユーロ。
| セグメント | 内容 | 2024年 | 2025年 |
|---|---|---|---|
| Network Infrastructure | 光伝送、IP 網、固定網 | 6,518 | 7,986 |
| Mobile Networks | 全世代の 3GPP 方式のモバイル通信網の製品とサービス | 8,158 | 7,806 |
| Cloud and Network Services | 通信網の運用を自動化するソフトウェアなど | 2,589 | 2,606 |
| Nokia Technologies | 特許などの知的財産のライセンス | 1,928 | 1,501 |
2025年の伸びは光伝送から来ている。Nokia は2025年2月28日に、米サンノゼの光通信機器メーカー Infinera の買収を完了し、Optical Networks の売上は前年の16億3,600万ユーロから30億1,900万ユーロに85%増えた。うち12億7,300万ユーロが Infinera の寄与で、需要は AI・クラウド事業者と、重要インフラの企業・防衛分野の顧客から増えたと同社は書く。一方、Mobile Networks は4%減り、Nokia Technologies は前年に計上した4億ユーロ超の一時的な追いつき分がなくなって22%減った。
同社は2026年1月1日付で、事業を Network Infrastructure と Mobile Infrastructure の2つの主要セグメントに組み替えた。2025年12月には、中国の合弁会社 Nokia Shanghai Bell の約50%の持分を China Huaxin から買い取っている。
重要事件
- 1865年: Fredrik Idestam が木材パルプ工場を開く。
- 1960年代: Finnish Cable Works などとの合併で複合企業に。
- 1982年: NMT 方式の自動車電話と、欧州初の完全デジタル式市内交換機。
- 1991年: Nokia の電話機と網による最初の GSM 通話。
- 1998年: 携帯電話で世界首位に(同社による)。
- 2007年: Siemens と NSN を設立。
- 2014年4月25日: 端末事業の Microsoft への売却が完了。
- 2016年1月4日: Alcatel Lucent を買収し、Bell Labs が加わる。
- 2025年2月28日: Infinera の買収を完了。
業績指標
2025年12月期(IFRS、継続事業)。2025年の Form 20-F による。
- 売上高: 198億8,900万ユーロ(2024年192億2,000万ユーロ、2023年211億3,800万ユーロ)
- 営業利益: 8億8,500万ユーロ(2024年19億7,000万ユーロ)
- 当期利益: 6億6,000万ユーロ
- 研究開発費: 48億5,500万ユーロ(売上高の24.4%)
- 従業員: 平均約78,000人
いま Nokia の名は、消費者が手に取る電話機ではなく、通信事業者やデータセンターの設備の中にある。携帯電話の売上が消えたあとも売上高は約200億ユーロの規模を保ち、そのうえで売上の4分の1近くを研究開発に回している。端末を手放した会社に残ったのは、交換機の時代から続く網の技術と、特許と、Bell Labs だった。
関連する出来事
よくある質問
- Nokia はいつ創業したのですか。
- 1865年です。年次報告書によると、技術者 Fredrik Idestam がフィンランド南部に木材パルプ工場を開き、その後ノキアンヴィルタ川沿いに2つ目の工場を設けたことから社名を Nokia AB としました。2025年に同社は創業160周年を迎えています。
- Nokia の携帯電話事業はどうなったのですか。
- 2014年4月25日に、端末事業(Devices & Services)の実質的な全体を Microsoft に売却しました。発表額は54億4,000万ユーロで、うち37億9,000万ユーロが事業、16億5,000万ユーロが10年間の特許ライセンスの対価です。2016年には HMD Global に、Nokia ブランドの携帯電話とタブレットを作る10年間の独占ライセンスを与えました。
- Nokia は今、何の会社ですか。
- 通信網の機器・ソフトウェア・サービスと特許ライセンスの会社です。2025年の売上高198億8,900万ユーロのうち、光・IP・固定網の Network Infrastructure が79億8,600万ユーロ、モバイル通信網の Mobile Networks が78億600万ユーロ、Cloud and Network Services が26億600万ユーロ、特許などの Nokia Technologies が15億100万ユーロでした。
- Bell Labs はなぜ Nokia の傘下にあるのですか。
- 2016年1月4日に Alcatel Lucent を買収した際に、その研究所だった Bell Labs が加わり、Nokia Bell Labs となりました。Nokia の年次報告書は、2025年を Nokia の160周年と Nokia Bell Labs の100周年の年としています。
出典
一次資料Nokia Corporation, Annual Report on Form 20-F 2016 — SEC, filed March 23, 2017
「Our history」の節(1865年の Idestam の工場、1960年代の合併、1982年の自動車電話、1991年の最初の GSM 通話、1998年までに携帯電話で世界首位、2007年の NSN、2014年の端末事業売却と54億4,000万ユーロの内訳、2016年1月4日の Alcatel Lucent 買収と Bell Labs、HMD Global とのブランド契約)
一次資料Nokia Corporation, Annual Report on Form 20-F 2025 — SEC, filed March 5, 2026
2025年の売上高・営業利益・当期利益、セグメント別売上高、Infinera 買収(2025年2月28日完了)、HMD との10年間の独占ライセンス、創業160周年と Nokia Bell Labs の100周年、平均従業員約78,000人、2026年1月からの事業再編
最終更新: