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Zoom 公開 ── WebEx 出身の技術者が作ったビデオ会議
メタデータ
- 日付
- 年代
- 2010s
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- T1
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- 13
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- 01
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Zoom のビデオ会議サービス Zoom Meetings が一般に公開されたのは2013年である。2019年の上場目論見書は自社の歩みを年ごとに並べ、2011年に会社の設立・最初の従業員の採用・最初のシード資金・最初のオフィス、2013年に Zoom Meetings の最初の一般公開を置き、その年の末までに年間2億分の会議時間を支えたと記している。Wikipedia によれば、参加者の上限を25人に増やしたバージョン1.0の公開は2013年1月25日だった。
WebEx から来た創業者
創業者の Eric Yuan は、ビデオ会議の先行企業の出身である。目論見書によれば、Yuan は1997年8月から WebEx Communications で働き、最後はエンジニアリング担当副社長だった。2007年5月に Cisco Systems が WebEx を買収すると、2011年6月まで Cisco のエンジニアリング担当コーポレート副社長を務め、同じ6月から Zoom の会長・社長・CEO に就いている。
会社の登記はそれより少し早い。2024年に提出された定款変更の証明書によれば、最初の設立証書がデラウェア州に出されたのは2011年4月21日で、当時の社名は Saasbee, Inc. だった。
2019年、上場
Zoom は2019年4月、1株36ドルで新規株式公開(IPO)を行い、Nasdaq Global Select Market に「ZM」の銘柄コードで上場した。CNBC は4月18日、取引初日に株価が72%上がったと報じている。目論見書によれば、2019年1月期の売上高は前期比118%増で、同期に純利益760万ドルを計上していた。
2020年3月、2億人
2020年、新型コロナウイルスの流行で学校や職場が一斉にオンラインへ移ると、Zoom の利用は桁が変わった。Yuan が4月1日に公開した「A Message to Our Users」によれば、無料・有料を合わせた1日の会議参加者は、2019年12月末の最大で約1,000万だったものが、2020年3月には2億を超えた。同じ文章は、子どもの遠隔授業のための同社の支援を20か国の9万校以上が使っていると書いている。
数字の読み方には注意が要る。「1日の会議参加者」は、1人が1日に5つの会議に出れば5と数える延べ数で、利用者数ではない。The Verge の4月30日の報道によれば、Zoom は4月22日のブログで1日3億人超の利用者がいると書き、その後、正しくは1日3億人超の会議参加者であり、誤って users や people と書いたと認めた。
| 時点 | 1日の会議参加者(延べ) | 出典 |
|---|---|---|
| 2019年12月末 | 約1,000万(最大) | Yuan、2020年4月1日 |
| 2020年3月 | 2億超 | 同上 |
| 2020年4月 | 3億超(当初「利用者」と誤記、のち訂正) | The Verge、2020年4月30日 |
いずれも Zoom 自身が公表した数字である。決算の数字では、2021年1月期の売上高は26億5,140万ドルで、前期比326%増だった。
Zoombombing と暗号化
利用者が急増した同じ月に、問題が次々に表に出た。一つは「Zoombombing」と呼ばれた妨害で、TechCrunch の2020年4月3日の記事によれば、招かれていない人物が会議に入り込み、画面共有で不快な画像を流すなどして会議を荒らす行為である。Zoom は4月5日から、会議 ID で入る会議にはパスワードを必須にし、待機室を既定で有効にして、主催者が参加者を一人ずつ入れる形に変えた。
もう一つは暗号化である。Citizen Lab は4月3日の報告で、Zoom の文書は可能な場合に AES-256 を使うとしているが、実際には各会議で単一の AES-128 鍵を ECB モードで全参加者が使っていること、参加者全員と契約企業が中国の外にいても、鍵が中国のサーバー経由で配られる場合があることを示し、Zoom は本当の意味でのエンドツーエンド暗号化を実装していないと結論づけた。
90日計画
Yuan の4月1日の文章は、謝罪とともに90日間の計画を示した。
- 新機能の開発を止め(フィーチャーフリーズ)、技術者を信頼・安全・プライバシーの問題に振り向ける
- 外部の専門家や利用者の代表とともに、新しい消費者向けの使われ方を点検する
- データや記録の提供要請についての透明性レポートを準備する
- バグ報奨金制度を強化する
- 業界のセキュリティ責任者による CISO 評議会をつくる
- 第三者によるホワイトボックスの侵入テストを行う
- 毎週水曜日に Yuan 自身がプライバシーとセキュリティの進捗をウェビナーで説明する
10月14日、Zoom はエンドツーエンド暗号化(E2EE)を翌週から技術プレビューとして提供すると発表した。無料・有料を問わず最大200人の会議で使え、鍵は会議の主催者の端末で生成されて Zoom のサーバーには渡らない。ただし第1段階では、クラウド録画やブレイクアウトルーム、投票など一部の機能が使えなくなるとされた。
FTC の命令
2020年11月9日、米連邦取引委員会(FTC)は Zoom との和解を発表した。FTC によれば、Zoom は少なくとも2016年からend-to-end, 256-bit encryption を提供すると利用者に説明していたが、実際の保護はそれより弱く、会議の内容にアクセスできる暗号鍵を Zoom 自身が持っていた。録画は会議終了後すぐ暗号化されると説明しながら、最大60日間暗号化されないままサーバーに置かれていたものもあった。2018年7月の Mac 版の更新では、Safari の安全機構を迂回するウェブサーバーを利用者に知らせずに入れていた。
和解は、包括的な情報セキュリティプログラムの整備、独立した第三者による2年ごとの評価、プライバシーとセキュリティについての虚偽表示の禁止などを Zoom に求めた。発表に制裁金の記載はない。
2026年の Zoom
Zoom は2024年11月25日に社名を Zoom Video Communications, Inc. から Zoom Communications, Inc. に改めた。2026年2月25日発表の決算によれば、2026年1月期の売上高は48億6,880万ドルで前期比4.4%増。前期比326%増だったパンデミック期から、一桁台の成長に落ち着いている。2026年8月25日発表の2027年1月期第2四半期の売上高は12億7,720万ドル(前年同期比4.9%増)で、Yuan は引き続き創業者・CEO を務めている。
同じクラウド年表で、計算資源を借りる仕組みの起点については Amazon S3 を参照。
よくある質問
- Zoom はいつからあるのですか。
- 会社は2011年4月に Saasbee, Inc. として設立され、ビデオ会議サービスの Zoom Meetings は2013年に一般公開されました。2019年4月18日に Nasdaq に上場しています。
- Zoom を作ったのは誰ですか。
- Eric Yuan です。1997年から WebEx で働き、2007年の Cisco による買収後は2011年6月まで Cisco のエンジニアリング担当副社長を務めました。
- Zoombombing とは何ですか。
- 2020年のパンデミック初期に、招かれていない人物が Zoom の会議に入り込み、画面共有で不快な画像を流すなどして妨害した行為です。Zoom は2020年4月5日から、会議 ID で入る会議へのパスワード必須化と待機室の既定有効化で対応しました。
- Zoom の「3億人」は本当の利用者数だったのですか。
- いいえ。Zoom は2020年4月に3億人超の1日利用者がいると書きましたが、後に1日の会議参加者(延べ数)の誤りだったと認めました。1人が1日に5回会議に出れば5と数える指標です。
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