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日本電気(NEC)
1899年7月17日、米ウェスタン・エレクトリックが出資する日本初の外資系企業として、岩垂邦彦らが東京で設立した通信機メーカー。1958年にパラメトロン式とトランジスタ式の計算機を完成させ、1977年に小林宏治が「C&C(コンピュータと通信の融合)」を提唱した。1979年に PC-8001、1982年に PC-9801 を発売し、スーパーコンピュータでは2002年の地球シミュレータが TOP500 の首位に立った。半導体は2010年にルネサス エレクトロニクスへ、パソコンは2011年に Lenovo との合弁へ移し、現在は IT サービスと社会インフラの会社になっている。2026年3月期の売上収益は3兆5,827億円。

組織情報
- 設立
- 1899
- 状態
- 稼働中
- 活動期間
- 1899–
- 関連事象
- 01
- 名称
- ENNEC CorporationJA日本電気(NEC)
日本電気株式会社(NEC)は、1899年7月17日に東京で設立された企業である。同社の社史によると、この日は外国資本の直接投資を認めた条約改正の発効日で、NEC は 日本初の外資系企業 として生まれた。前年の日本電気合資会社から準備を進めていた岩垂邦彦、前田武四郎、W.T. カールトンらが中心となり、米国のウェスタン・エレクトリックが正式に株式を持って経営に参加した。社名は1943年に住友通信工業へ変わり、1945年11月に日本電気へ戻っている。
通信機から計算機へ ── 「C&C」という看板
社史に並ぶ計算機の節目は、電話交換機や無線の会社がどう計算機に入っていったかを示している。
| 年 | 出来事(NEC の社史による) |
|---|---|
| 1954年 | コンピュータの研究開発に着手 |
| 1958年 | パラメトロン式の NEAC-1102 を東北大学に納入。トランジスタ式の NEAC-2201 を完成(社史は国産初とする) |
| 1974年 | メインフレーム「ACOS シリーズ77」を発売 |
| 1977年 | 会長の小林宏治が米アトランタの Intelcom 77 で C&C(コンピュータと通信の融合)を提唱 |
| 1979年 | パソコン PC-8001 を発売 |
| 1982年 | 16ビットパソコン PC-9801 を発売 |
| 1999年 | i モード対応の携帯電話 N501i HYPER を発売 |
C&C は、通信機と計算機を両方つくる会社の自己定義だった。パソコンと携帯電話の両方を持っていたのは、その看板どおりの品ぞろえである。PC-9801 が日本のパソコンでどんな位置を占めたかは、その項目に譲る。
スーパーコンピュータ ── SX から地球シミュレータへ
社史によると、NEC のスーパーコンピュータ SX-2 は1985年に1.3GFLOPS の実測に成功し、同社はこれを世界最高速としている。2002年には、地球規模の気候変動予測のために1997年に計画された 地球シミュレータ を完成させた。社史によれば要求性能は当時のスパコンの1000倍で、NEC はのべ1000人を投入し、2002年3月に予定どおり運用を始めた。
TOP500 の2002年6月のリストでは、海洋研究開発機構の Earth-Simulator(NEC 製、5,120コア)が LINPACK 実測35,860 GFlop/s で1位に入った。2位の米国 ASCI White(IBM)は7,226 GFlop/s で、差は約5倍あった。社史は、この首位を2年半守ったと書いている。
手放したもの、残ったもの
社史には、半導体とパソコンという、かつての看板事業を切り出していく過程も記されている。
- 2002年: NEC エレクトロニクスを設立。2010年に同社がルネサス テクノロジと合併し、ルネサス エレクトロニクスが発足。
- 2006年: インターネット接続の BIGLOBE を NEC ビッグローブとして分社化。
- 2009年: NEC カシオ モバイルコミュニケーションズを設立。
- 2011年: Lenovo との合弁で NEC パーソナルコンピュータを設立。
- 2018年: 英国の Northgate Public Services、デンマークの KMD を買収。2020年にスイスの金融ソフトウェア企業 Avaloq を買収。
- 2023年: 日本市場向けの生成 AI「cotomi」の提供を始める。
重要事件
- 1899年7月17日: 日本初の外資系企業として設立。
- 1943年: 住友通信工業に社名変更(1945年11月に日本電気へ復帰)。
- 1958年: NEAC-1102 と NEAC-2201。
- 1977年: 小林宏治が C&C を提唱。
- 1979年: PC-8001。
- 1982年: PC-9801。
- 1985年: SX-2。
- 2002年: 地球シミュレータが運用開始、6月に TOP500 で1位。
- 2010年: NEC エレクトロニクスがルネサス テクノロジと合併。
- 2011年: Lenovo との合弁で NEC パーソナルコンピュータを設立。
- 2020年: Avaloq を買収。
- 2023年: 生成 AI「cotomi」。
業績指標
2026年3月期(2025年4月〜2026年3月)、IFRS。2026年4月28日の決算説明資料による。
- 売上収益: 3兆5,827億円(前期比+4.7%) / 営業利益: 3,599億円(前期2,565億円)
- 調整後営業利益: 3,868億円(前期2,872億円) / Non-GAAP 営業利益: 3,972億円(前期3,113億円)
- 親会社の所有者に帰属する当期利益: 2,702億円(前期1,752億円)
| セグメント | 売上収益 | 前期比 | 調整後営業利益 | 前期 |
|---|---|---|---|---|
| IT サービス | 2兆5,089億円 | +2.0% | 3,367億円 | 2,518億円 |
| 社会インフラ | 9,353億円 | +12.4% | 743億円 | 605億円 |
| その他 | 1,385億円 | +5.3% | -41億円 | -30億円 |
調整後営業利益は、買収に伴う無形資産の償却などを営業利益から除いた同社の指標で、Non-GAAP 営業利益はさらに構造改革費用などを除いたもの。
売上の7割を IT サービスが占め、利益の伸びもほぼそこから来ている。IT サービスの調整後営業利益率は前期の10.2%から13.4%に上がった。社会インフラには航空宇宙・防衛(ANS)が含まれ、同社は資料でこの分野の好調を挙げている。PC-9801 と地球シミュレータをつくった会社は、半導体もパソコンも外に出し、いまは官公庁や企業のシステムと社会インフラで稼いでいる。
関連する出来事
よくある質問
- NEC はいつ、どう始まった会社ですか。
- 1899年7月17日、外国資本の直接投資が認められた条約改正の発効日に、日本初の外資系企業として設立されました。前年の日本電気合資会社から準備を進めていた岩垂邦彦、前田武四郎、W.T. カールトンらが中心で、米ウェスタン・エレクトリックが株式を持ち経営に参加しました。
- 地球シミュレータとは何ですか。
- 地球規模の気候変動予測のために1997年に計画され、NEC が開発した超高速ベクトル並列計算機です。2002年3月に運用を始め、2002年6月の TOP500 で LINPACK 実測35,860 GFlop/s を記録して1位になりました。設置先は海洋研究開発機構です。
- NEC の最近の業績はどれくらいですか。
- 2026年3月期(2025年4月〜2026年3月)の売上収益は3兆5,827億円(前期比4.7%増)、営業利益は3,599億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は2,702億円でした。売上の約7割を IT サービスが占めます。
出典
一次資料NECの歩み — NEC(Wayback Machine 保存版)
1899年7月17日の設立とウェスタン・エレクトリックの資本参加、1943年と1945年の社名変更、NEAC-1102 と NEAC-2201、C&C、PC-8001、PC-9801、SX-2、地球シミュレータ、NECエレクトロニクスとルネサスの合併、Lenovo との合弁、海外の買収
1位: Earth-Simulator(NEC、海洋研究開発機構)、5,120コア、Rmax 35,860.00
売上収益、営業利益、調整後営業利益、Non-GAAP 営業利益、当期利益、セグメント(IT サービス、社会インフラ、その他)の売上収益と調整後営業利益
三次資料NEC — Wikipedia
最終更新: